2019-01-01から1年間の記事一覧

龍双ケ滝

広く扇状に流れ落ちる滝に木々の緑が重なって、もっとも好きな滝のひとつである。 この滝は滝下にある川に流れ落ちている。つまり普通に川が流れるその横面の崖から滝が流れ落ちてくる。 それにしてもよくもまあこれほど美しい傾斜、広がり、崖の形が組み合…

福井総合植物園 プラントピア

このような暑い時期に来たことはないが、園内の木陰を頼りに廻ってみた。ここの植物園は園芸植物が少なく、全体が自然植生に沿ったものになっている。 ハマゴウ(マメ科) 海岸の砂地に生える木だが琵琶湖岸にも見られる ハマナス(バラ科) ハナノキ(カエ…

丸岡城の大タブ

現存十二天主の一つ、丸岡城。その中でも最古の建築様式を有しており、現存最古、安土城と同時代に建てられている。昭和9年に国宝に指定されているが、昭和23年の福井地震で崩壊し、その後重要文化財に指定されている。ただ、石垣といい、天主のつくりと…

素朴な花火大会2019

昨年に引き続き、15分の素朴な花火大会! そう言えば、子供の頃の昭和の花火はこんなものだったかもしれない。 少し新型の花火が混じっているが、一般にしだれ柳と呼ばれる錦かむろは昔からあった。 youtu.be ピントがずれますが、 素朴なフィナーレ! you…

京都府立植物園 夏

梅雨が明けてこの暑さの中でも、やはり多くの花を見ることができる。足速に見て廻り、ゆっくりとはできなかったが、夏は高山へ行くか、植物園を廻るのがいいように思う。 ヤマユリ(ユリ科) 主に東日本で見られるが、園芸種のような花 トケイソウ(トケイソ…

内湖

琵琶湖には内湖と呼ばれる湖岸の陸側につながる大小の湖沼が数多くある。最も大きな大中湖(だいなかのこ)を始め、多くの内湖が埋め立てられたが、琵琶湖の水系としての重要性が認識されるようになってきた。 湖西には近江舞子の内湖、高島の乙女が池、松の…

キツネノカミソリ

先週末、庭の片隅にキツネノカミソリを一株だけ見つけた。植えた覚えはない。伊吹や鈴鹿の山麓でオオキツネノカミソリをよく見かけるが、家の周辺ではあまり見かけなかった。この前にとりあげたキンランやネジバナなどと同じく、どのような条件で出てくるの…

瓜割の滝 夏

花の開花はほとんど見られないだろうが、涼みに行ってみた。ここは暑い夏ほど、滝口に近づくにつれて涼しくなっていき、滝の前にある縁台に腰掛けると天然のクーラーを堪能できる。谷全体に冷気が広がっている。 ユキミバナ(キツネノマゴ科) 開花期間が長…

ユウスゲ

自生地の伊吹山では鹿の食害で激減し、ネットを張って保護している。名前の通り、夕方から咲き始め、朝になるとつぼんでしまうが、蛍光塗料のような色合いの花で、蛾が受粉を媒介する。 初夏の湖岸にマツヨイグサの花がたくさん咲くが、花弁の厚みは異なるも…

緋色と朱色

祇園祭の季節になってきたが、この時期、京都の町家では軒先や床の間に緋扇(檜扇と表してあることがあるが、檜扇はヒノキを薄く削いで作った扇子のこと)を飾る。緋色の扇…花の色と葉の形を見れば名前の由来はすぐにわかるが、海岸沿いや一部の草原に生育す…

半夏生

時期は少し過ぎてしまったが、例年7月の上旬(今年は7月2日にあたる)は七十二候の一つである半夏生にあたる。田植えもすっかり終わり、農業を少し休む期間のようで、この時期にはタネもまかぬ方がよいとある。半夏というのはハンゲ(カラスビシャク)の…

七夕

以前、皐月晴れのところでも書いておいたが、本来七夕は今ではない。七月七日は旧暦のことで、現在の暦で言えば八月の上旬にあたる。(今年は偶然8/7、昨年は8/25、来年は8/14にあたる)今の時期はまだ梅雨の真っ最中で、夜空に天の川のなんのという時期…

ヒトツバタゴ

十数年前に苗木をもらって庭に植えた木で、ずいぶんと大きくなり、毎年白い花が雪をかぶったように咲く。 日本には対馬と愛知県、岐阜県と長野県の木曽川上流に分布する。昔、東京の神宮外苑にあったこの木の名前がわからず、人々が「ナンジャモンジャの木」…

キンラン

家のすぐ近くの藪を3月頃に整備したが、昨日そこにキンランがいく株も花を咲かせているのに気づいた。以前から潅木に紛れて咲いていたようにも思えないし、急に十株近いランが咲いているのも不思議に思える。ランは細菌と共生しているはずだが、地表を刈り…

公園にて

ようやく安定して暖かくなって樹々も急に芽を吹き出してきた。残念だがスプリングエフェメラルや早春の山々へも行けなかったので、近くの公園で樹々の芽吹きを楽しんだ。やはり春はいい。 クスノキ(クスノキ科) モチノキ(モチノキ科) ヤマモモ(ヤマモモ…

清水の桜

水上勉の小説「桜守」の最後に出てくる清水(しょうず)の桜… 同じエドヒガンザクラでも、先日とりあげた酒波寺の行基桜や深清水のお墓にある夫婦桜など、大きさでは劣るが、歴史があり存在感のある桜である。すぐそばを小川が流れていて、この桜もやはり墓…

神子のヤマザクラ

規模こそ及ばないが、密度において吉野の山に匹敵する。 若狭湾の常神(つねがみ)半島の神子(みこ)の裏山は、全体がヤマザクラで種々の色に染まっている。 ここまで多いとは思わなかった。 始め、江戸時代のアブラギリ栽培の境界として植えられたらしく、…

シデコブシ

一般にヒメコブシとも呼ばれるが、自生地は愛知や三重、岐阜の一部の湿地に限られ、日本固有種。ピンク色がかった花弁はコブシやタムシバより多く、艶やかである。ただ、枝振りが暴れやすく、友が昔「やんちゃな木!」と表現していた。十数年前にもらった木…

続 余呉川のセイヨウアブラナ

堤防のソメイヨシノが咲き、より鮮やかになった 人も多くなった ここのアブラナは数年前から気付いていたが、毎年、徐々に広がっていったように思う。 二十代の頃、新任で木之本に赴任した。ちょうど豪雪が続く頃で驚いたが、春になると余呉川の桜が綺麗だっ…

エドヒガンザクラ

今年のエドヒガンザクラの開花は個体によってバラツキがある。先日とりあげた酒波寺のエドヒガンザクラはほぼ満開になっているが、まだ二分、三分咲きのものもある。今年の冬は雪も少なく暖冬気味で、開花が早まるかというとそうでもない。ただ、先日の極端…

酒波寺

酒波寺(さなみでら) 門を入って参道を進んでいくと数十段の石段があり、その途中にエドヒガンザクラの巨木「行基桜」がある。いかにも山寺といった感じの落ち着いた雰囲気の寺で、桜のお陰で、春には多くの人が訪れるようになった。 エドヒガンザクラ(バ…

セイヨウアブラナ と セイヨウカラシナ

どちらもアブラナ科のよく似た植物だが、同じようなところに生える どちらももとはナタネ油や食用の目的で栽培したもののようで、両方とも食用になるが、セイヨウカラシナはずいぶんと辛味が強くて水でさらす必要がある 何年か前から余呉川の土手にみごとに…

卯月 寒の戻り…過ぎ

四月になっても雪が降ったことはあった。けれども連日のように雪と氷が続くのは覚えがない。寒の戻り、とはいうが戻り…過ぎ だろう。 朝寒い中を歩いてみると、これほどの寒気にさらされても、桜や野草の花弁は傷まずに、少し縮まった程度で咲いている。 サ…

樹木の花

考えてみれば、桜だけでなく、葉を展開する前に花を咲かせる樹木はたくさんある。 以前、庭師の佐野藤右衛門さんが、桜の花は始まりではなしに、去年の結果や! と言われていた。目からウロコ…のような言葉だった。ちょうど桜の開花の時期は入学や新年度の時…

瓜割の滝 早春

毎年この時期に来ているようにも思うが、今年は植物園か…と思うほどの花に出逢えた。この滝の少し上部に獣害防止柵を巡らせてあるのが、多くの植物が残っている理由には違いないが、もう一つは、この滝から一年中一定温度の湧き水が多量に出ていて、小さな谷…

弥生

穏やかな暖かい三月を迎えていっせいに春めいてきたが、ダンコウバイやマメザクラの開花はまだまだ先のようだ。雪の少ない暖冬であらゆるものが開花を早めるのかというと、そうでもないかもしれない。ただ、少しずつ春の色が増えていくのは嬉しいものだ。 ザ…

近江富士花緑公園

希望ヶ丘の公園に併設されるようにしてある公園 三上山の麓にあたる 花も葉の形も大きく、園芸種かとも思うが、単にマンサクとの表示があった マンサクが二月中に咲いているのも早すぎるように思う マンサク(マンサク科) ロウバイ(ロウバイ科) ここのロ…

京都府立植物園

まだ2月下旬とはいえ、ここに来ると十分に植物の開花を堪能できる。さすがに12月や1月はだめかと思うが、それ以外はほぼ一年を通してなにがしかの花々に出逢える。この日は数時間しか居れなかったが、半日では足りず、ほぼ一日中遊んでいられる。 満開に近…

フキノトウ

今年は、この時期でも暖かい日が多く、フキノトウもたくさん出ているかと見てみたが、そうでもない。たしかに探せばすでに出ているが、雪が少なかった分、押しつぶされたりしなかった草むらに隠れたりしていて見つけにくいし、成長の度合いとしては例年とほ…

暖冬

まだ2月下旬で冬が終わったわけではないが、これから寒の戻りがあったとしても、今年は暖冬だった。積雪も例年に比べるとほとんどなく、根雪と呼べるものもなかった。 ただ、北海道や東北がどうだったのかはわからない。 昨年にセツブンソウを取り上げたの…