2017-01-01から1年間の記事一覧

スーパームーン

時折、月が地平線近くにあって、オレンジ色がかって、大きく見えることがある。オレンジ色になるのは、朝日や夕日と同じで、光が大気の層を長距離通って来るため、波長の短い光が散乱し、赤や橙の光だけが届くからだが、低い位置の月が、角度のある位置にあ…

台風の爪跡

10月の台風21号の風は、かつてなかったような強さで、湖西線の電柱が数多く倒れたのを始め、数多くの木々が倒れ、各地で被害が出た。それまでにも前線がかかり続けたこともあり、不通になった林道は県内で150箇所近くにのぼる。そのため今年の秋は、…

岩籠山

いわごもりやま と読み、敦賀三山の一つで765mある。その名の通り、尾根や上部の草原など、至る所に花崗岩の露頭があり、特に頂上付近の草原の露頭はインディアン平原と名付けられ、独特の景観になっている。市橋からの沢沿いのルートと駄口からの尾根筋…

天狗岩と淡海湖

10月下旬の21号の台風はまれに見る強風で、おおくの木々が倒れ、屋根が飛び、かなりの被害が出て、復旧にも時間がかかった。箱館山の林道もようやく11月の連休には復旧して、天狗岩の紅葉を見ることができたが、他の多くの林道や登山道も被害を受けて…

蛇紋岩の丘

東海地方には固有の植物がたくさんある。トウカイ…やミカワ…エンシュウのつく植物は結構あるだろう。一つの理由は中央構造線である。特に蛇紋岩やカンラン岩の露出しているところがあり、生育に適さない厳しい条件の中で特有の固有種が分布している。 そのう…

乳岩峡

愛知県新城市指定年月日:19340122管理団体名:新城市(昭9・8・28)史跡名勝天然記念物三輪川ノ支流ナル乳岩川ノ峽谷ニシテ其上流ニ於ケル乳岩(洞窟)通天橋一名極樂門(天然石橋)及地獄洞門(天然隧道)ノ三者ハ風化及水蝕現象ノ最モ奇ナルモノトシテ見ルヘ…

矢並湿地

東海丘陵湧水湿地群のうちこの期間のみ一般公開されている矢並湿地を訪ねてきた。非常にこじんまりとした湿地であるものの、秋の湿性植物が開花するこの時期は、景観の優れた湿地だった。上下二段の湿地からなっていたが、一段目は一本のハンノキの周りを一…

阿寺渓谷 柿其渓谷

位置的には、田立の滝の北、赤沢自然休養林の南に挟まれる位置の、北側に阿寺(あてら)渓谷、南側に柿其(かきぞれ)渓谷がある。有名な寝覚の床もそうだが、これらの渓谷も、田立の滝も花崗岩からなっている。阿寺渓谷の方が知られているのかもしれないし…

田立の滝 植物編

樹木 針葉樹 サワラ(ヒノキ科) このサワラは大きな石の上に生育している ツガ(マツ科) コウヤマキ(コウヤマキ科) 一科一属一種 おそらくコウヤマキの大木 コウヤマキぼっくりができる 樹木 広葉樹 アワブキ(アワブキ科) オオカメノキ(レンプクソウ…

田立の滝

日本の滝百選にあたる長野県最南端の田立の滝を訪ねた。田立の滝というのは、不動滝、天河滝、霧ケ滝等、いくつかの滝の総称で、滝道を超えて最上部に不動岩があり、最上部までは思ったより標高差があった。普通、このような滝沿いの山道は滝の横の巻道を登…

彼岸花

暑さ寒さも彼岸まで… 今年の春はいつまでも寒いとか、残暑がいつまで続くのかとか言っていても、春の彼岸、秋の彼岸になると落ち着いていった。昔の人はすごいなあと思ってきた事柄も、残念なことに十年ほど前からか、ことわざ通りにはいかなくなってきた。…

屏風が滝

赤坂山や大御影山から若狭の海が望める時があったが、真近に雲谷山がよく見えていた。地理的には大御影山から連続する山地になるかと思うが、麓に滝がたくさんみられる。そのうちの一つ、屏風が滝を訪ねてみた。屏風が滝は整備された登山道の一番奥にあり、…

高時川源流

春に訪れた高時川源流は先月の台風時の増水で道路が寸断され通行不可になっていた。菅並の集落のはずれに車を置いて歩いて行ったが、川の水はいくぶん白濁している。ハギの花が何種類か咲いていたが、まだそれほど秋らしい花の開花はなく、むしろ先月の上旬…

つる植物

あまり遠くへ行けないこともあって、自宅周辺ばかりを散策していたが、そろそろ秋の花が咲き始めている。数年来、獣害対策のフェンスが山沿い、川沿いに設置されるようになって、以前とはずいぶん景観が変わってしまったが、その分、つる植物が目立つように…

白川八丁

吉野山や大台ヶ原を訪れたことはあるが、黒滝村、天川村などは名前を聞くだけで行ったことはなかった。観音峯やみたらい渓谷といった地名を聞いていたが、今回すぐ近くの白川八丁を訪ねる機会があった。奈良県は北と南でまったく地形が異なる。吉野川を渡っ…

湖岸のハス

先月、早崎内湖のハスを紹介したが、迂闊にもそのすぐ近くの湖岸にハスの群生が見られるところがあった。湖北町の湖岸は琵琶湖のなかでもかなり沖合まで浅瀬が続いていて、付近はヤナギやハンノキが小さな島をつくっているところもあり、素晴らしい景観のと…

ヒルガオ

6月頃にヒルガオの花をよく見かけたが、8月の暑い盛りになって再び咲いているようで、これは別の種かと調べてみたら、どうやらヒルガオとコヒルガオの雑種、アイノコヒルガオのようである。コヒルガオは花の大きさがヒルガオの半分くらいですぐにわかるが…

伊吹北尾根

夜明け前に激しい雷雨があり、時折霧雨が降っていたが、伊吹北尾根の北半分を歩いてきた。国見峠から国見岳へはほぼ登り、国見岳から大禿山まではいったん降って登り返す。その先の御座峰まで行きたいが今日は縦走はできないので引き返す。歩いてわかったが…

早崎内湖のハス

湖北の湖岸にある早崎内湖では内湖全体を埋め尽くすほどのハスが花を咲き誇っている。内部の通路は立入禁止になっていて周囲からしか見ることはできないが、年々規模を増しているようで見ごたえがある。ただ、あまりに増えすぎると光を遮って水質を悪くする…

京都府立植物園

府立植物園には日本の森 植物生態園というところがあり、自然に近い形で1000種近くの植物が植栽してある。春や秋によく行くが、この時期はあまり咲いているものはあるまいと思っていたが、そんなことはなかった。この夏の時期に高山以外で花々に出逢うとかえ…

雪野山

「あかねさす紫野ゆき標野ゆき野守は見ずや君が袖振る」 額田王の有名な歌だが、この歌の舞台は雪野山の周辺だと聞いたことがある。たしかに紫 野ゆき 標 野ゆき の野ゆきは 雪野(ゆきの)を指すのだろう。 それとともにこの山は古墳だらけの山でもある。山…

ネジバナ

ラン科の植物はキク科とともに最も進化が進んだ植物で、細菌と共生して生育している。野生のランとの出逢いはそれほど頻繁でなく、時には稀なランに出逢うと心踊ることが多い。ただネジバナは例外で公園でも湖岸でもどこでも見かけることが出来、必ずシバに…

トトロの森

家の近くの田圃の中に、以前から子供達に、トトロの森と呼ばれている場所がある。中に入ってみると、祠こそないが、田圃の畦より幾分高いくらいの土手に種々の木々が生えていて、おそらく鎮守の森や野神に相当するところかと思える。生えている木々は、スギ…

宇津江四十八滝

赤目四十八滝を二度ほど訪ねたことがあるが、春に歩くと花が多くてなかなか先へ進めなく、渓流歩きの楽しいところだった。以前高山の近くに地図で 宇津江四十八滝というのを見つけ、今回飛騨の山々とともに訪ねてみた。それほどたいした所でなくとも、渓流な…

天蓋山

北アルプス展望台天蓋山(てんがいざん) 目の前に北アルプスから乗鞍岳、御嶽山さらに振り返ると遠くに白山を望むことができる山である。キャンプ場の上部に登山口があり、シラカバやミズナラの混合林を沢沿いに登っていくとやがてつづら折れの道となり、行…

天生湿原

何年か振りに天生(あもう)湿原を歩いたが、この森はなかなか先へ進めない。先ず登山口から亜高山帯の植物が出迎えてくれ、やがて湿原ではミズバショウやリュウキンカ、タテヤマリンドウやミツガシワなどの湿性植物が咲き、ゆっくり時間を過ごす。湿原を過…

カキツバタ

カキツバタは琵琶湖岸の内湖にもあり、各地で見かけるが、箱館山の平池(だいらいけ)は標高500mくらいの林間の池で、ここでは幾分薄暗い静寂な佇まいの中に薄紫の花が連なり、落ち着いた独特の雰囲気を醸し出している。カキツバタはやはりここがいいと思…

初夏の湖岸Ⅱ

群生はせず目立つこともないが、初夏の湖岸には独特の花々が咲いている。せいぜい10センチくらいのものも多く、よく見ないと気付かなかったりする。 マンテマ(ナデシコ科) 初めてこの花に気付いた時はよくまあこのようなきれいな花が‥と驚いた。江戸時代に…

初夏の湖岸

5月の下旬になると、琵琶湖岸では一斉に初夏の花々が咲き出す。マツヨイグサは湖岸のいたるところで見られるが、今津浜にはかなりの規模の群生が現れ、湖岸一面が黄橙色になる。それと同時にハマヒルガオが岸辺を覆い、淡桃色の絨毯(じゅうたん)が色を添…

余呉湖畔散策

琵琶湖の北にある周囲7㎞の余呉湖は鏡湖とも呼ばれ湖面が穏やかなことが多い。賤ケ岳合戦の舞台であり、天女の羽衣伝説の伝わる静かな湖である。ちょうど初夏の花が咲いていたが、蔓性の植物の花が多く目についた。 余呉湖南端より北方向 ウツギ(アジサイ…