2018-01-01から1年間の記事一覧
野草を撮影していると、花が、昆虫や鳥と共生して進化してきたことを実感できる。昆虫などは、しばらく花のそばに佇んでいると、いやでも訪れてくるし、大抵はマクロレンズなどで撮影していると、そのまま撮影できることが多い。ただ、野鳥はそうはいかず、…
主に亜高木や林床の植物を撮っている。 アオハダ(モチノキ科) タカノツメ(ウコギ科) ネジキ(ツツジ科) アカシデ(カバノキ科) アオハダ(モチノキ科) コハウチワカエデ(カエデ科) ダンコウバイ(クスノキ科) ネジキ(ツツジ科) クサギ(シソ科)…
大雨や度重なる台風で痛めつけられ、今年の紅葉は例年のような鮮やかさがないように思えるが、部分的にはきれいに色づいたところもある。自宅周辺の紅葉を見てまわった。 黄色の亜高木はタカノツメ(ウコギ科) 高木はクヌギ(ブナ科)とコナラ(ブナ科) オ…
日本仏教の根本道場である比叡山延暦寺だが、 日吉大社のほうがはるかに古かった。日吉大社はもとは日枝神社と呼んでいて、磐座(いわくら)のある八王子山は小比叡峰、比叡山は大比叡峰と呼ばれ、共に日枝(ひえ)からきている。 八王子山の頂上には牛尾宮…
多くの林道が閉鎖されている中、若狭の小浜湾に面したエンゼルラインは頂上まで通行できた。ただし冬場と夜間は閉鎖される。 エンゼルラインより小浜湾 小浜より久須夜ケ岳 久須夜ケ岳頂上 若狭では三ヶ所しかない一等三角点 あと2ヶ所は百里ケ岳と野坂岳 …
若狭上中町にて 山の斜面にペンキを流したように見えるこの光景は知らない人は何なのか不思議に思う。これはアブラギリの黄葉である。若狭では江戸時代に殖産のため、アブラギリを植え、油をとった。そのアブラギリが海岸沿いや内陸に生えていて春には白い花…
茜さす紫野ゆき標野ゆき… 以前雪野山でとりあげた額田王の歌だが、茜や紫や、夕景の色を表すとともに、染料の茜や紫もかけあわせているのだろうと思う。 湖東平野というのはたしかに夕日の素晴らしいところに違いない。開けた平野部のところどころに低山があ…
湖東流紋岩…名前は以前から聞いていた。 が、これだけ湖東もしくは湖南の地域に分布しているとは思わなかった。いわば湖東の平野部から突き出している山はすべて湖東流紋岩でできている。 荒神山、箕作山、繖山、八幡山、長命寺山、沖島、雪野山、さらに三上…
近江富士と呼ばれ、どこからでも見える山でありながら、登ったことがなかった。三上山という名前からして、三神あるいは御神、信仰の山であることはわかるし、小さい頃から俵藤太のムカデ退治の伝説をよく聞いていた。標高432m、おそらく近隣の方が運動習…
五十年以上前、まだ学校へも行かぬころではなかったかと思うが、よほど印象的だったのか、大きな岩の割れ目をすり抜けたのを覚えている。車でずいぶんと上の方まで行けるようになっているが、せっかくなので下から歩いて登った。以前、エンゴサクの説明の折…
石塔あるいは阿育王(アショカオウ)塔 以前に司馬遼太郎、白洲正子の文面で読んでいたので、湖東の近くだろうと探して訪れた。石塔寺という寺ではあるが、こここそもともと渡来人の遺跡を平安中期に再発見して以来のことで、飛鳥時代のものだろうとは言われ…
近江最古札とあるから、今は天台宗に属しているが比叡山延暦寺よりも古い。登りは石段の参道を歩いたが、下りのなだら坂という道の周囲は、石垣で組まれた平地がいたるところにあり、信長の焼き討ちに会うまでは一千坊と言われた寺院だったことがわかる。た…
湖東三山は北から 西明寺、金剛輪寺、百済寺 と並んでいる 西明寺はほとんど歩かず本堂へ行けるが、金剛輪寺と百済寺は参道を少し登ることになる 見事な庭園があり、書院を取り囲むように桃山時代、江戸初期、江戸後期の三期に作られている 以下は庭園に植栽…
琵琶湖の周囲の中で湖東の多賀から八日市の間、川で言えば芹川から愛知川の間だけ地理感がない。ずいぶんと若い頃に湖東三山へ行った覚えはあるが、西明寺は覚えがあるが他は覚えていない。一度ゆっくり湖東を廻ることにした。 国宝の本堂と三重塔 あと二、…
かなり特徴的な野草に出逢ったが、どこかで見たような感じはする。ただ、トウダイグサ科だろうとはすぐわかったので、調べてみたら…ショウジョウソウとあった。猩猩は伝説のサルの妖怪が酒を飲んで赤い顔をしている意味だが、猩猩寺のタヌキ囃子で有名な言葉…
川沿いの斜面に一面に白い花が広がっていて、遠目には春のシャクの花のような感じに見えるが、近づいてみるとソバの花だった。よく見るソバと何か少し感じが違うので、調べてみたら…シャクチリソバだった。 川沿いの斜面に一面に咲く シャクチリソバ(タデ科…
我が家にはカツラの木が植えてあって、毎年秋のささやかな楽しみの一つとして、カツラが黄葉するときのキャラメルのような芳香を楽しみにしている。今年の黄葉はまだ早いが、今日訪れた公園のカツラがあたり一面に香りを放っていて、早くも甘い香りを楽しむ…
絶滅危惧種という言葉が使われるようになって久しいが、多くの生物にとってますます生育環境は狭められている。地域の山々だけでなく、伊吹山のお花畑や尾瀬の湿原ですら獣害等で植生が脅かされるようになってきているが、反面、探してみると意外にも希少種…
高島市今津町深清水 オグルマ(キク科) ベニシジミとオグルマ ゲンノショウコ(フウロソウ科) 紅と白 カナムグラ(アサ科) ハナタデ(タデ科) ツリガネニンジン(キキョウ科) ヤブツルアズキ(マメ科) クマバチ ナンテンハギ(マメ科) 葉がナンテンに…
長浜市浅井町にて オオオナモミ(キク科) オオオナモミとマルバルコウソウ ホソアオゲイトウ(ヒユ科) ムラサキアオゲイトウ(ヒユ科) カラスノゴマ(アオイ科) 雨上がりで花は開いていない チョウジタデ(アカバナ科) 湿地や水田に多い植物 真っ赤に紅…
秋分の日を過ぎて、あれほど暑かった夏を乗り越えて、一気に秋の野草が咲き出した。 今年は例年以上に秋の花々を見るとホッとする。 マルバルコウソウ(ヒルガオ科) ワルナスビ(ナス科) きれいな花だが畑では駆除の難しい雑草になる 紫がかった花色の個体…
深泥池、深泥ケ池(みどろがいけ) 京都市の北部にある池、湿地であるが、希少種が残っていることは以前から聞いていた。 以前、車で通りかかった時、警備の人が椅子に座っていて何か希少種を警備していて、いまそこに行ってみるとミツガシワが広がっていた…
ある程度予想はしていたが、あまりにもひどかった。折れ、ねじれ、裂け、倒れ、ちぎれ、いたるところで無残な姿をさらしていた。チェーンソーの音が絶えず、テープ囲いや通行止めが多いためゆっくりと植物をみて廻る雰囲気ではなかった。 数十年、数百年の大…
以前、家の裏に、ずいぶんと大きなクヌギの木があって、広い林床にはトキワイカリソウ、ノダケ、ショウジョウバカマ、ナルコユリ、キンランなど、それとたくさんのタムラソウがたくさん咲いておりました。ある日、仕事から帰ってみると、クヌギは根元からす…
湖東の犬上川というのは、琵琶湖の対岸に近いこともあり、あまり行くことはなかったが、今回、中流の大瀧神社を訪ねてみた。湖東には北から芹川、宇曽川、犬上川、愛知川、日野川、野洲川・・・と大きな川が比較的狭い間隔で琵琶湖に流れ込んでいる。それだ…
麦草峠より少し下ったところにある八千穂自然園も獣害を受けており、園内のいたるところにフェンスが設置してあった。扉を開けてフェンス内に入ったとたん、シモツケソウやヤナギラン、ヤマユリなど急に色彩が豊かになるのはなんとも残念な限りである。 園内…
十年ほどか前に訪れた頃と比べて、ほぼ遊歩道に木道が敷かれてあるのと、獣害がひどく一部では柵で囲われているようになっていた。 標高二千メートルほどの峠一帯はオオシラビソやコメツガの針葉樹林帯になっており、白駒池周辺は林床のコケの種類や量が多い…
15分きっかり… それほど珍しい種類もなく、何尺とかの大玉もなく、人混みもなく、最後のフィナーレで少しだけ頑張って打ち上げて終わる。 毎年湖畔でゆっくりと地元の夏の花火を楽しむ。最近の大規模な花火大会は見たことがないが、これくらいの規模で十分…
このような暑さの中では咲いているものもないように思えるが、春や秋ほどではなくとも咲いているものはあるもので、印象的な花が多い。いつも通り、植物園は短時間しかまわることができなかったが、この植物園の植物生態園は、ゆったりとした時間を過ごすこ…
栂池のツガはツガやコメツガのことではなく、オオシラビソのことらしい。地元でオオシラビソをツガと呼んでいたそうで、池は湿地帯を指して言ったものだろう。オオシラビソはアオモリトドマツともいい、有名な蔵王の樹氷がこの木である。ちょうど今年はオオ…