比良山麓にて

 

県の北部、東部には伊吹山地鈴鹿山地があるが

西部には比良山地比叡山がある

湖西のこれら山並みと琵琶湖に沿って琵琶湖西岸断層帯というのが走っており

琵琶湖の西側というのは

湖面から急に山々がそびえ立つようになっていて

それゆえ琵琶湖の東岸は遠浅だが

西岸は急に深くなっている

 

比良の名前は

縄文の言葉なのか

ピラー という 崖という意味の言葉から来ていると聞いたことがある

 

湖南からの帰りに比良山の登山口に寄ってみたが

山肌の紅葉にはまだ早くとも、木々の秋景色が見られた

 

カマツカバラ科

 

エゴノキエゴノキ科)

 

ウリカエデ(ムクロジ科)

 

ウリハダカエデ(ムクロジ科)

 

ボタンヅル(キンポウゲ科

 

エゴノキエゴノキ科)

アマヅル(ブドウ科

 

フサザクラ(フサザクラ科)

 

ヤマノイモヤマノイモ科)

ノダフジマメ科

ヤマノイモのムカゴが付いている

 

ヤマハギマメ科

アマヅル(ブドウ科

 

アカシデ(カバノキ科)

 

コナラ(ブナ科)

 

コナラ(ブナ科)

 

ナツヅタ

 

平地ではまず、ウルシの仲間とナツヅタが紅葉する

湖岸のヤナギの木によくナツヅタがからんでいて

今の時期にきれいに紅葉する

 

絡まれているヤナギにとっては災難だが

と言って湖岸の木々が蔦だらけになるわけでもない

自然には節度がある

 

 

ナツヅタ(ブドウ科

絡まれている木は アカメヤナギ(ヤナギ科)

 

この木には フユヅタ(ウコギ科)も絡んでいるが

ナツヅタとフユヅタは科が異なる

またフユヅタはキヅタともいい、紅葉せず 常緑である

 

甲子園の蔦が有名だが

私は関西に居りながら甲子園に行ったことがない

甲子園球場の蔦は

以前は ナツヅタ と フユヅタ の両方が絡んでいたようだが

2009年の耐震工事の際に一旦取り払って

現在はナツヅタのみのようである

野 菊

 

ようやく少しは歩けるようになったので、野菊に見当をつけて歩いてみたが、今まで見たことがないほどのたくさんのヨメナノコンギクに出逢った

 

少し前に撮っておいた ユウガギク などとともにまとめてみる

 

 

ヨメナ(キク科)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノコンギク(キク科)

 

 

 

 

 

 

この辺りの田の土手、畦にはびっしりと野菊が咲いている

「故郷の丘に咲いてた野菊の花束・・・」

こんな歌詞を覚えておられる人は年配の方だろう

たくさんの野菊を見ながら歩いているとうれしいもので

このようなことでこれだけ喜んでいられるのだからありがたい

 

 

 

 

 

この木は田圃の真ん中に生えている

手前の赤が ナンキンハゼ(トウダイグサ科)で

奥の黄色が アカメガシワトウダイグサ科)だが

根元に大きな岩がある

以前この近くの トトロの森 を紹介したことがあるが

ここは樹木を祀るのでなしに

岩を祀っているように思う

 

わかりにくいが 幅が4、5メートルはある

 

この地域では 山の神 という言い方なのか

いわゆる 鎮守の森 がすぐ近くにある




 

 

ユウガギク(キク科)

 

ユウガギクは優雅菊ではない

柚香菊である

 

 

 

中央の二輪がユウガギク

左右がヨメナ

 

秋の花束

 

 

この頃ずいぶんと少なくなったリンドウとともに

野菊の花が咲き終わると

野草の花はほぼ一年の終わりを告げ

あとは木々の紅葉がクライマックスを迎える

 

タデ科の花々

 

十月の下旬から十一月にかけては

タデ科の花々が盛りを迎えて生き生きとしてくる

条件さえそろえば密集して大きな群落を作るこれらの花々は

数少なくなった自然のお花畑のひとつである

 

 

すべてタデ科の植物

後半はすべて ミゾソバ

一部過去の画像を用いている


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動画の中に入れていないが、この時期のもっとも代表的なタデ科の花の風景

 

神無月

 

まだ十月だが

晩秋から初冬にかけての気候が頻繁に訪れる

少し体調を崩してまともには外を歩けていない

 

いよいよ紅葉の季節を迎えるが

ゆっくり廻れるかどうか

 

 

十月に入ってから撮ってあった画像があるのであげておく

前半は京都府立植物園に立ち寄った時のものにあたる

 

タヌキマメ(マメ科

これは果実なのだが

これが花

鮮やかな色をしている

 

カリガネソウ(シソ科)

造形美の代表のような花

カリガネ は雁の一種

 

イヌショウマ(キンポウゲ科

 

スズムシバナ(キツネノマゴ科)

よく瓜割の滝で取り上げている ユキミバナ にそっくりだが

こちらは大きさが倍近くある

絶滅危惧種である

 

ミズトラノオ(シソ科)

 

クロバナヒキオコシ(シソ科)

小さな花は濃紫色に見えるがこの後ほぼ黒くなる

すこぶる苦い薬草

 

 

ここからは湖西、湖北のもの

葛籠尾崎(つづらおざき) と竹生島

 

ススキ(イネ科)

 

朝霧

 

 

 

 

アメリネナシカズラヒルガオ科)

以前取り上げた ネナシカズラ に対して

こちらは帰化

 

ツルニンジン(キキョウ科)

ジイソブとも呼ばれるツル植物

 

クロホオズキ(ナス科)

オオセンナリの園芸品種とある

近くの花壇から逃げ出したものかもしれない

 

 

ナギナタコウジュ(シソ科)

香りの好きな花の一つ

感冒や吐き気、下痢、暑気あたりなどに効用のある生薬

入浴剤、うがい薬、茶としても利用できる

今の若い人に 弁慶の薙刀(ナギナタ)と言っても通じぬか

 

カラスウリ(ウリ科)

まさにウリの縞模様だが この後全体に赤くなる

 

アオツヅラフジ(ツヅラフジ科)

きれいな実だが有毒

 

クサギ(シソ科)

花もきれいだが 実も鮮やかな色合いをしている

 

ノブドウブドウ科

色の多彩さには感心する

 

ノゲイトウ(ヒユ科

 

ヤマハッカ(シソ科)

ハッカ や シソ の香りはしない

 

アキチョウジ(シソ科)

 

キクイモ(キク科)

 

 

ツリフネソウ(ツリフネソウ科)

 

 

 

 

秋雲

伊吹山 と 竹生島

 

左 霊仙山 と  右 御池岳 (鈴鹿山地)

 

秋風

 

朝晩は冷え込み、時折時雨の天候となる

晩秋の時期にあたる

かと思えば昼間は汗をかくほど暑くなる

残暑の時期の感じがする

ようやくキンモクセイの香りがするようになったが

二週間遅れだという

ところがイチョウの色付きはずいぶんと早い

 

今年ほど秋の訪れをありがたく思える年も少ないだろう

ただ いかにも秋らしい空気は

例年ほどには感じられない

要するに 不安定な気候が続いているように思える

今週末くらいから

ぐんと冷え込むという

願わくば

一気に晩秋に そして冬になってしまわないように

 

蕎麦畑と虹

湖西 湖北では晩秋から初冬の時雨の季節によく見られる

 

チカラシバ(イネ科) エノコログサ(イネ科)

奥の赤は オオイヌタデタデ科

 

 


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アカガシとシラカシ

 

以前にも取り上げたかもしれないが

湖北地方には各集落に 野神(のがみ)の森

というものがあって

集落のはずれにあるところもあるが

集落内に驚くほどの大木があるところも多い

 

木之本町黒田には

黒田のアカガシ と呼ばれる野神があり

この木は 新日本名木百選 に選ばれている

(この黒田の集落は司馬遼太郎の小説にも出てくるが

 黒田官兵衛 の先祖の集落との説もある)

 

アカガシ(ブナ科)

 

 

 



黒田の集落の側を余呉川が流れており

少し下ったところには 大音(おおと)と呼ばれる

生糸の産地でよく知られた集落がある

 

この集落のはずれには

シラカシの大木があり

この木もやはり大音の野神にあたる

 

シラカシ(ブナ科)

株元が空洞になっていたりするが

多雪地帯にも関わらず幹、枝を大きく広げ 樹勢は盛んである

地元では 一ノ宮の白樫 と呼ばれている

 

余呉

賤ヶ岳(しずがたけ)の麓にあたる

大音の集落は前方の集落の少し右

黒田の集落は手前(上流)右にある

 

湖北にはこれら以外にも

ほぼ全ての集落に野神があると言っていいほどで

驚くほどの大木、古木、名木も多い

 

季節風の影響を受け多い時には1メートルを超える雪が積もる

冬の厳しい地方なのだが

その分 自然との結びつきを大切にしてきた地域でもある

 

また 信仰の厚い地域でもあり

観音の里 と呼ばれていて

これも野神同様に各集落におられると言ってもいいほどの観音堂がある

もっとも有名なものが

国宝 渡岸寺の十一面観音 である

 

湖北には 昔からの人々が残し受け継がれてきた

人々の心の支えになるものが数多くある

 

 

なお

アカガシ シラカシ の名は

材の色からつけられたもので

樹皮の色ではない

秋の花 ③

 

十月に入って急に秋めいてきた

秋本番である

 

ただ今夏の暑さの異常ぶりから

秋や春がなくなって 夏と冬だけになっていくのではないか

との心配を聞いた

 

事実その通り 先日は急な冷え込みで

晩秋の時雨のような気候になった

 

秋の花真っ盛りには違いないが

そう言う目で見てみると

夏と秋の花が混ざっているような気もする

 

① ② と重なるものがあるかもしれない

 

ヤブラン(キジカクシ科)

スズラン ノシラン ハラン などのようにランはつくがラン科ではないものも多い

たいていはキジカクシ科(以前はユリ科)が多い

 

アレチハナガサクマツヅラ科

 

ヤナギハナガサ(クマツヅラ科

 

マメアサガオヒルガオ科)

 

マメアサガオヒルガオ科)

淡紅色のもの

巻きついている葉は エノキグサ(トウダイグサ科

 

ゲンノショウコフウロソウ科

ちょうど紅白が並んでいた

もちろん別の株



 

フタバハギ(マメ科

ナンテンハギともいう

 

ミゾソバタデ科

もっとも普通のタデだが これとて花はきれいである

 

 

シロバナサクラタデ(タデ科

サクラタデ(タデ科

 

蕎麦畑

 

オオイヌタデタデ科

なぜなのかわからないが、大豆畑にはたいてい生えている

 

 

マツヨイグサアカバナ科

 


ニホンハッカ(シソ科)

日本在来の和ハッカ

メグサハッカともいい ハッカ油を採るのに用いられている

 

ミズトラノオ(シソ科)

 

ヒメジソ(シソ科)

 

ヒレタゴボウアカバナ科

アメリカミズキンバイ

ヒレの付いたタゴボウ(チョウジタデ)の意味

 

オオオナモミ(キク科)

子供達に人気のあるひっつき虫

 

アキノウナギツカミ(タデ科

 

 

ノゲイトウ(ヒユ科

 

アメリアサガオヒルガオ科)

 

 

ヒガンバナ

 

予想はついたが ほぼ一週間ほどの遅れ

かつ 場所によって開花がバラついている

咲くのか? とも思っていたくらいの夏の暑さだった

 

またこれもある程度の予想はしていたが

湖岸の群生地は平日の早朝にも関わらず 遠隔地からとんでもないほどの人が来ていた

 

早々に引き揚げて

扇状地に広がる果樹園や耕作地を歩いた

 

秋の色彩 ともいえる艶やかな一角

ヒガンバナの他に

フタバハギ(マメ科) マルバルコウソウヒルガオ科) ツリガネニンジン(キキョウ科)

 

ヒガンバナヒガンバナ科

 

 

湖岸の群生地より

正面奥が伊吹山


 

 

 

 

 

 

 

仲秋

 

弱い雨や曇りがちの日が続いていたが、この日のみを狙ったように快晴の日になった

昨年と同じく 月の出を湖岸から眺めたが

やはり素晴らしいものだ

ある意味で 感動ものである

山の端から月が出てくるだけのことだが

経験して見るとわかる

十六夜 や 立ち待ち月 居待ち月 寝待ち月 などの言葉があるはずである

どこか山の端や 林越しに

あるいは海や 街のビルからでもいいかもしれない

もちろん中空に高く澄み渡る月もよいが

月の出はまた独特のよさがある

 

だいたいの位置は予想がついたが

ほとんど伊吹山の頂上付近から出てくるのには驚いた

 

 


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仲秋があるのなら

仲春もあるのかと調べたら

ある・・・

仲秋は旧暦八月を指すらしく 初秋(文月) 仲秋(葉月) 晩秋(長月) の真ん中

仲春は旧暦二月を指すらしく 初春(睦月) 仲春(如月) 晩春(弥生) の真ん中

中秋 は 仲秋(旧暦八月) の中の十五夜を指す言葉らしく

それゆえ正確には 中秋の名月 と言う言い方の方が正しい

 

月の出前の 夕映え

いつもながら湖面を渡る道のような

湖岸からの月のよさだが

はたして この湖面の光の筋を表す言葉があってもよさそうに思うが

よくわからない

波光 月波 水無月・・・ などとあるが

もう一つしっくりこない

水月 はよく禅などであげられる実体のないもののたとえで

水面に映った丸い月を指すのだろうし・・

俳句を嗜んでいる人などは知っておられるかもしれない

 

 

なお

その場所を選んだわけではないが

月の出を見た場所は

いつも私が エノキ三兄弟 と呼んでいる

エノキが三本並んで生えている場所にあたる

 

写真を見ればわかると思うが

月はほぼ伊吹山から出てきているが

まさにその手前に 竹生島がある

さらにこの湖岸の真西には 日置神社 という神社がある

友人に聞いたのだが

何か レイライン とか言うらしく

東への延長には 富士山があるとか

西への延長には 出雲大社があるとか

年に二回 春分と 秋分の日には

伊吹山の頂上から 日が昇るらしく

先日の 秋分の日 には

他府県からの人もたくさん来ていて

数十名の人が日の出を観に来ていたそうである

残念ながら 春分の日も 秋分の日も

曇っていてきれいには見えなかったようだが・・・

秋の花 ②

 

ようやく秋の気配を少し感じる日々になった

ただ今回の異常な夏は

暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったものだ・・・

では済まされない

 

喉元過ぎれば熱さ忘れる・・と言うが

全世界的な今夏の暑さと

全世界的な今回のパンデミック

忘れてはならないと思う

 

小さい頃からよく聞かされた言葉に

バチが当たる!

と言うのがあるが それにあたる

 

人類のみならず

あらゆる生物を含めて被害を受けるようになってきたが

おおもとは

人間の欲 だろう

 

強敵 である

 

異常気象にも負けず

幾分の前後はあるかもしれないが

秋の花々は今年も咲き始めてくれた

 

 

カラスノゴマアオイ科

どこにでもある野草でもないが 時々出逢う野草でもある

 

ハグロソウ(キツネノマゴ科)

 

キツネノマゴ(キツネノマゴ科)

 

ゲンノショウコフウロソウ科

 

ハキダメギク(キク科)

 

ヒメジソ(シソ科)

 

マメアサガオヒルガオ科)

 

クコ(ナス科)

杏仁豆腐のデザートなどに入っている赤い実

木質化しているのがわかるが ところどころトゲがある

耕作地の片隅にポツンと生えていたりする

 

アキノエノコログサ(イネ科)

 

ソバ(タデ科

秋の風情の代表

 

ネナシカズラヒルガオ科)

根も葉もない・・という言葉があるが

根も葉も持たない寄生植物

さすがのクズもこれにはどうしようもない

 

 

ミソハギミソハギ科)

お盆に供えられる花だがほとんどが一月遅れて咲いている

 



アレチヌスビトハギ(マメ科

帰化

 

ヌスビトハギ(マメ科

こちらが在来のもの

泥棒の足の形がわかる

 

ガガイモ(キョウチクトウ科

 

コウホネスイレン科)

河骨 水中の地下茎が骨に見えるという

 

 

ヤマハギマメ科

秋の萩の代表

もちろん秋の七草

 

 

 

サワヒヨドリ(キク科)

湿地に咲くヒヨドリバナ

花は赤みを帯びることが多い

 

タムラソウ(キク科)

名前の由来がわからない植物

アザミに似ているがトゲはなく 同じキク科だが種類(属という)が異なる

 

イボクサ(ツユクサ科)

田の縁によく生える花

 

ノアズキ(マメ科

この前取り上げたアズキの原種であるヤブツルアズキに似ているが

こちらの豆はサヤ状になる

 

 

ヤハズソウ(マメ科

ヤハズ(矢筈)は矢の付け根のこと

葉を引きちぎるとヤハズの形になる

 

 

オミナエシオミナエシ科)

よく知られた秋の七草

 

ウスイロツユクサ

ツユクサに種類があると聞いたことはあったので

それか?

と思ったがウスイロツユクサと名付けられた品種にあたるらしい

牧野富太郎がウスイロと名付けているが

薄い色 との意味ではなく 日本古来の薄色(薄紫に近い藤色のような色)

の意味ではないかとも言われる

 

ウスイロツユクサツユクサ科)

一般のツユクサの青に対して薄紫あるいは藤色のような色合い

並べるとよくわかる

こうして見るときれいなものだ

ありふれた花が一気に見栄えがする

 

ユキミバナ

 

初夏から雪の降り始める頃まで咲くのでこの名前があるが

さすがに今年のあの暑さと日照りで 盛夏にはほとんどまともには咲いていなかった

半年以上咲き続けるとはいえ ピークは九月から十月頃になるので

訪れてみると この暑さにもかかわらずたくさん咲いていた

 

ユキミバナ(キツネノマゴ科)

 

 

ダイサギ(サギ科)

このサギは五メートルほどの距離を保つと逃げなかった

池の魚が魅力的だったのだろう

 

やはり予想通りまだまだ暑い日が続くが

ここ瓜割の滝はいつもながら冷気が漂っていて

滝の周辺のみならず一帯が涼しい

 

いつも取り上げている ユキミバナ だが

滋賀県福井県の一部の地域に分布が限られている希少種であり

絶滅危惧種にあたる

普通なら取り上げないか

場所を伏せるが

よく知られていることと

まずここの植生では心配はいらないとの判断をしている

秋の花 ①

 

幾分はましになったとはいえ

九月の気温ではない

 

地域によっては大きな被害も出ているようだが

今年に関していえば

台風が 一月近く降らなかった雨を降らせ

少しでもあの気狂いじみた酷暑を少しは和らげてくれた

 

ただ これほど異常な夏にも関わらず

秋の花は咲き出し

秋の虫たちが鳴き始めてくれている

開花時期がずれたりすることもあるとは思うが

花や虫たちに出逢うと やはりほっとする

 

何回になるかはわからないが

とりあえず出逢えた花々から

 

ツユクサツユクサ科)

この時期に咲き出すこの花は

梅雨草 ではなく 露草 なのがわかる

今年ばかりは露も着かないが・・・

 

ゲンノショウコフウロソウ科

現の証拠

腹痛や下痢にすぐに効くことから

昔は今と違って腐ったものなどをよく口にしていた

最も有名な民間薬の一つ

 

アカバナユウゲショウアカバナ科

春によく見かけるが秋口にも咲いている

南米からの帰化植物

 

ヤマボクチ(キク科)

 

ダイコンソウ(バラ科

葉が大根の葉に似ているため

大根はアブラナ科

 

キンミズヒキバラ科

タデ科の紅白の ミズヒキ に比してつけられた名前 

 

ヒメキンミズヒキバラ科

 

クルマバザクロソウ(ザクロソウ科)

熱帯アメリカからの帰化植物

 

マルバルコウソウヒルガオ科)

アメリカからの帰化植物

 

マメアサガオヒルガオ科)

アメリカからの帰化植物

 

ヤブカラシ(ブドウ科

薮辛子 ではなく 薮枯らし

よく灌木を覆い尽くしている

 

アキノノゲシ(キク科)

 

アオゲイトウヒユ科

 

クズ(マメ科

秋の七草だが 蔓が繁茂する姿を見るとなぜこれを選んだのかと思ってしまう

おそらくこの花が魅力的すぎたのだろう

 

オトコエシ(オミナエシ科)

オミナエシ(女郎花)に比して付けられた名前

 

ヤブツルアズキマメ科

アズキ の原種

豆は小さいが茹でると小豆と同じ味がする

 

ヌスビトハギ(マメ科

小さい花だが すぐに果実(泥棒のひそみ足の形)ができている

 

キクイモ(キク科)

塊茎が健康食品として知られるようになってきた

 

メハジキ(シソ科)

子供達が目を開かせて遊んだというがよくわからない

目薬の効用もあるからかもしれない

 

夏雲 Ⅱ

 

おそらく八月の下旬、九月に入ってもこの暑さは衰えないのだろうと思っていた

ただ、雲を見ていると、積乱雲もあるのだが秋の雲も混じってきて複雑な空模様をしている

ただ日中はすこぶる暑い

この暑さの中でも 秋の花々も見かけるようになってきた

湖西では都会と違って 夕方になると涼しくなる

 

 

八月の下旬になってもまったく衰える気配がなかった積乱雲をいくつか

 

 

この積乱雲はかなり大きい

いくつもの積乱雲を合わせたような大きさで

上空で横に広がる様子を見ると かなとこ雲 と呼ばれる積乱雲かもしれない

この夏の暑さを象徴するような大きさだろう

同じ積乱雲を湖岸から見たもの

一部分のアップ

右端のものだけでも立派な積乱雲の大きさがある

 

この積乱雲は 成層圏の境なのかはわからないが

ある高さからは横に流されている

 

 

 

 

 

 

 

日が沈みしばらくすると紫を帯びてくる

 

秋分の頃には秋らしい雲と 名月を見ることができるように願う