植物をよく知っている人なら、このブログは琵琶湖の湖西、湖北を取り上げていながら、なぜ伊吹山が出てこないのかと不思議に思われるかもしれない。
理由が三つほどある。
一つは昨今の自主規制や感染防止等のため、ここ数年は、野外といえど自由に行動できなかったこと。
二つ目には、もう七、八年近く前からになるか、以前から心配していた獣害が頂上のお花畑にまで及んで、以前と比べて見るに忍びないほどの姿になってきたこと。最近では柵を設けて頂上地域だけは守ろうとしているようだが、以前の姿に戻るのにはあと何年かは、あるいはもっとかかるかもしれない。
三つ目は、私自身の体調の問題で、残念ながら、以前のように自由に山歩きができなくなったこと。
ただ、伊吹山は九合目までドライブウエイが通じているので、体調の良い時にゆっくりと時間をかければ花畑を廻ることはできるかもしれない。今年の夏にでも久々に歩ければありがたいのだが・・・
伊吹山だけでなく、以前から登っていた近隣の山々でも花々の多いところは数多くあるので残念な限りだが、ここ数年取り上げているところは、できるだけ工夫して今の体調でも廻れるところを選んだり、新しい機材を用いたりしている。いずれ、昨今の非常事態が終わり、場所や時期を工夫すれば高山帯とて行けないことはないかもしれない。
昨年の暮れから、カテゴリーというものを取り入れたが、今は、植物にとっては活動が休止している冬の時期にあたるということに加えて、また行動規制がかかりそうな情勢になってきた。私は残念だなぁで済むが、一般の人々はどれだけ大変な人がいることかと思う。唯一冬の景色を撮ることもできるが、以前のように早朝から冷え込みの厳しい中を、あるいは積雪の多い中を行動できなくなってきている。
そのこともあって、カテゴリーに Memories という項目を加えようと思う。主に冬場の時期に、かつての山行や、かつて撮った画像を取り上げたり、あるいは、四季それぞれの該当する時期の記録を時折振り返ったりできればと思う。
それゆえ、今回の以下の画像は過去の伊吹山での画像を集めたものである。
もちろんこの冬の最中、誰が見ても今現在の伊吹山の姿でないことはわかるが・・・。
なにしろ伊吹山は11m82cmの世界一位(日本一位ではない)の積雪量観測記録を持つ山である。
普段取り上げているものは、断りのない限り当日、前日のものか、あるいは編集に時間がかかったとしても、一週間以内くらいのものである。
ヒロハシモツケ(バラ科)
奥の峰は、伊吹北尾根と呼ばれる花々の多い尾根
シモツケソウ(バラ科) メタカラコウ(キク科)
シモツケソウ(バラ科)
今は一部網で囲まれた場所を除いて、このような見事な姿は見られない
シモツケソウ(バラ科) サラシナショウマ(キンポウゲ科) ヨツバヒヨドリ(キク科)
サラシナショウマ(キンポウゲ科) フジテンニンソウ(シソ科)
ミヤマコアザミ(キク科) イブキトラノオ(タデ科)
ミヤマコアザミ(キク科) クサフジ(マメ科)
白いものはミヤマコアザミの綿毛
キオン(キク科)
キンバイソウ(キンポウゲ科)
ヒロハシモツケ(バラ科)
ルリトラノオ(オオバコ科)
伊吹山の固有種
つまり世界中で伊吹山にしかない
グンナイフウロ(フウロソウ科)
イブキシモツケ(バラ科)
ヤマタツナミソウ(シソ科)
キバナノレンリソウ(マメ科)
日本ではここのみ、ヨーロッパに分布するため、信長が薬草園に持ち込んだものと言われる
エゾフウロ(フウロソウ科)
イブキトリカブト(キンポウゲ科)
イブキコゴメグサ(ハマウツボ科)
イブキフウロ(フウロソウ科)
キバナノカワラマツバ(アカネ科)
ヒロハノアマナ(ユリ科)
ヤマトグサ(アカネ科)
牧野富太郎が日本で初めて命名した植物
日本固有種で、日本で最初に学名がつけられた植物と聞いていたが
トガクシソウが最初らしい
二番目にあたる
オオイタヤメイゲツ(ムクロジ科)
伊吹山の頂上部周辺にはブナ帯の代わりにこの植物が分布している
名前の通り、紅葉はすこぶる美しい