二十歳の頃だったと思う。友人たちと乗鞍高原の民宿に数泊したが、当時はまだ自然や山などなにも知らず、民宿の食堂に、上高地の、たしか大正池のポスターが貼ってあったと思うがなんとも思わなかった。ある日、単独行動をしてきた友人がきれいなところだったというので、翌日に皆で訪れて驚いた。
「こんなところが日本にあったのか!」
振り返ってみると、あれがその後数多くの山や自然を訪れるきっかけだったかもしれない。
と言って、その後すぐに山登りを始めたわけではなく、
本格的に山歩きを始めたのは、数年後にアメリカへ行って Yosemite を訪れてからになる。
リュックや寝袋をそろえたのもサンフランシスコ郊外の Berkeley である。
ちょうど ノースフェイス や シェラデザイン の店ができた頃だったと思う。
上高地へはあれから10回くらいは訪れているが、
少し地形が Yosemite に似ているかもしれない。
穂高連峰 と 岳沢
アズサ というのは カバノキ科の ミズメ のことだと思う
河畔に多かったのだろう
大正池 と 焼岳
田代湿原 と 穂高連峰
田代池
上高地は
もともと 上河内 あるいは 神河内 と言ったらしい
明神池の近くに
神降地 という表記があるようだが
降 の字を当てたかはともかく
神 の字を当てても遜色のないところではある
釜トンネルができてからは梓川に沿って遡ってゆくのが普通になったが
以前は山歩きで徳本(とくごう)峠を越えて入るしかなかった
私は行ったことはないが、徳本峠からの穂高連峰の映像を見たことがある
神々しいという言葉がそのままの姿で
ウエストンも含めて昔の人は皆感銘を受けて上高地に出逢ったろうと思う
穂高岳というピークはない
御神体を指すのだろう
以前 安曇(あど)川で紹介した安曇(あずみ)族が関係しているのかもしれない
明治、大正の頃はほとんど訪れる人も少なく
一部の人が知っていただけだが
ウェストンが紹介してから徐々に知られるようになっていった
今では年間何十万、何百万という人が訪れる