バイパスの土手に咲く、白いユリに目が止まったのは、もう十数年前になると思う。
それ以来至る所に増えてきた。西日本にはほぼ分布しているというが、どこまで広がっているのか。
花を見ればほとんど花屋で市販されているテッポウユリと変わらないのだから、一般の人が庭や道路沿いに増やしたがるのも無理もない。
ただ、あくまで帰化植物なので、在来種との交雑や、在来種のユリの減少、植物のウイルスや種々の問題があり、むやみに増やすのは考えものである。
一度に数百から千近い数の薄い幕状の種子をつけ、風に乗って分布を広げてゆく
発芽から一年で開花するというから、背の低いこの個体などは一年で花を咲かせたのかもしれない。
この個体がわかりやすいが、花に紫色のスジがあり、テッポウユリは純白である
中には一株に五つ六つと花をつけているものもあり驚くが、この個体は蕾を七つつけている
もちろん花を多くつけるものは地下に鱗茎を発達させていて、何年か年を越したものになる
よく園芸用に球根との記載があるが、鱗茎が正しい。
これは根ではなく、ちょうどタマネギと同じ部位になり、根は写真の通り下部に伸びているのがわかる。
茶碗蒸しに入れる百合根にあたるが、この百合根は苦くて食用にならない