若狭の上中に名水百選のひとつである瓜割の滝がある。夏でも冷気が漂い、滝の前にある台座に寝転んで昼寝でもできるくらいの涼しさである。もっとも最近は近隣の人ばかりか、観光バスまで来るようになって、ゆっくり寝ていられなくなったが。
ここは水辺の植生が豊かで、この地域独特の植物も多い。代表がユキミバナで、名前の通り、盛夏から雪の降りだす年の暮れくらいまで花が見られる。そのほか、サンインシロカネソウ、サンインクワガタ、モミジチャルメルソウなど、地域固有の植物を数多く見ることができる。
瓜割の滝
この滝の上の岩の割れ目から湧出している
夏場も水が冷たく、瓜をつけていても割れるとの例えから名がある
シャガ(アヤメ科)
モミジチャルメルソウ( ユキノシタ科)
滋賀、京都、福井の限られた地域に分布する
サンインクワガタ(オオバコ科)
オオバコ科とあるが、要するにオオイヌノフグリの仲間
近畿北部から山陰地方にかけて分布する
クワガタというのは戦国時代の兜の前飾りのことで実の形を見れば納得する
サンインシロカネソウ(キンポウゲ科)
やはり近畿北部から山陰地方にかけて分布する
サバノオの仲間で、実が鯖の尾の形になる
ヤマアイ(トウダイグサ科)
アイの名がつくがタデ科の藍ではない
緑色の染料には利用されてきた
これは雄株
いわゆるキンポウゲ
英語ではバターカップという
タチネコノメソウ (ユキノシタ科)
トキワイカリソウ(メギ科)
ツルニンジン(キキョウ科)
ジイソブとも
タニキキョウ(キキョウ科)