白山山麓 ①想い出のブナ

 

写真をプリントからデジタル画像に切り替えて記録整理し始めてから二十年近くになる

あれはいつだったのかと確認するには、それ以前のものはあることはあるが、プリントを探し出さねばならないのと、日付が記されていないものが多く、ほぼ無理に近い

 

このブログを始めてから6年が過ぎた

思いもかけずたくさんの人に見てもらえるようになって

ほんとうにありがたく うれしいことだが

植物や風景などとの出逢いの記録あるいは日記だと思っている

 

義母や父が俳句を詠んでいたが

私にはその才はないが

植物や自然は好きである

その代わりだと思っている

 

父が亡くなってからしばらくして

以前父がメモに使えとくれた新聞広告の紙の裏に偶然に

すべてひらがなで俳句が書いてあったのを見つけた

 

あだたらの れんげつつじに しくはなし

 

父の句ではないようにも思ったが

しばらく意味を考えていると

これは意味がかけあわせてあるのだと気付いた

 

白山には三度登っている

麓の自然林へも何度か訪れているが

早春には一面にカタクリイカリソウが咲き、古木が林立する

植生の豊かなところへ何度か訪れたことがある

大きな岩の上に根が巻き付くように生きる印象的なブナがあり

今回もそこへ行ってみたがブナは健在だった

 

調べてみると昔何人かの親しい友人とそこへ訪れたのは17年前になる

 

2023/05/18 現在

ブナ(ブナ科)

 

2006/07/01 17年前

 

樹木はよく記念樹として

誕生や、結婚や、新築や

いろいろな時期に植樹されることも多い

 

意識して訪れたわけではないが

このような印象的な木に

思いもかけず時間の流れを感じることもあるなぁと

あらためて想い出深いゆったりとした時を過ごすことができた

 

ともに訪れた

年配の親しかった友人二人は

もうおられない

寂しい限りだが

自然はそれを包み込んでくれるような気がする

 

人生の友として

植物や自然を選んだことは間違いではなかった