昨年の夏に大雨による洪水を起こした高時川
いまだに爪痕の残る場所もあり
少しの雨でも水が濁るようになった
あれから最上流部には行っていない
この川には以前 丹生ダムの計画があった
もう四十年ほど前になるが 細い川沿いの山間部の道を通ったことがある
その当時でも何ヶ所かの廃村が見られ家々が朽ちていた
その後ダム計画が持ち上がり 残りの集落も集団移転になったと聞く
今はそれぞれの廃村跡には何もなく更地になっている
植物を見ながら歩いていると漁業権のパトロールだろう
時折軽トラックが通る
数年前からその細い川沿いの道路を拡張すべく
大掛かりな工事が続いていた
ダム計画は中止になったのだがなんのためなのかはわからない
貴重な植物の生えていた道路沿いの斜面は岩ごと削られてコンクリートの壁になっていた
この川の上流域は積雪の多さのためだろう
他の地域に比べて獣害の影響が少なく
もともとの希少な植物がよく残っていた
私としては残念だが
最近の日本各地で起こっている災害を考慮してのことなのかもしれない
ただもしそうだとしても本当に効果があるのかとは思う
昨夏に濁流とともに流れ 橋を壊し
琵琶湖対岸にまで流れ着いたのはほとんど杉の木だった
どこが大雨で崩壊したのかわからないが
今まで見慣れてきた新緑の山肌は何も変わっていない
ただ川の水が濁っている
手付かずの自然の山や川が少しの雨で濁るものではない
むしろ水を浄化する力を持っている
一般のウツギ(ウノハナ)に比べて透き通るような白に感じる
ユキザサ(ユリ科)
オドリコソウ(シソ科)