例年になく多雪になった今年は、琵琶湖岸や河川沿い以外にはまだまだ圧雪が残っていて、早春の花々の開花も、いつもより遅れるだろう。
残念ながら、三月に入ってもまだ Memories に頼らざるを得ない。
毎年まだ新緑も見られぬ頃から真っ先に開花するセツブンソウやフクジュソウは、キンポウゲ科の植物に属する。
さらにキクザキイチゲやイチリンソウ、ニリンソウ、オウレンの仲間などスプリングエフェメラルと呼ばれるものだけでも数多くのキンポウゲ科の花々が早春に咲き出す。
セツブンソウ(キンポウゲ科)
野生のアネモネ
サンインシロカネソウ(キンポウゲ科)
春以降にも オダマキ、トリカブト、カザグルマ、バイカモ、レンゲショウマ、サラシナショウマ・・・
など・・・これらすべてがキンポウゲ科に属し
野草を知っておられる方ならよく目や耳にし、また魅力的に感じる花々ばかりかと思う。
なぜキンポウゲ科の植物にはこのような魅力的な、人を惹きつけるものが多いのか?
進化の上では、キンポウゲ科の植物は古い時代の植物にあたる。
逆に最も新しい時代に、つまりずっと後から進化してきた植物はキク科やラン科の植物がそれにあたる。
生物というものは進化の上で、新しい種が現れる時、既存の生物を押し退けて、あるいは生育地を奪ったりして出てくることはない。必ず新しいところを開拓し、あるいはより厳しい環境に耐えられるように進化した生物が現れてくる。海がいっぱいになれば上陸し、さらにより乾燥地や寒冷地に進出していくように。古い時代の生物を押しのけてはいない証拠に、今でもあのアメーバや細菌などの単細胞生物が立派に生きている。
ただこれだけ数多くの植物が増えてくると、生存競争も起こり、古い頃からの植物はそれなりの工夫をせざるを得なかったろう。それが、セツブンソウのように他の植物がまだ咲いていないもとで早春に開花したり、イチリンソウのように樹々が葉を展開するまでの間に急いで光合成を行ったり、あるいはトリカブトのように、体内に毒素を作って動物に食べられないようにしたりという特徴になっていったのだろう。
つまり、これらのキンポウゲ科の植物は、総じてずいぶんと厳しい環境で生きているものが多い。
そして、
なぜなのかはわからないが、人はこれら厳しい環境で生きようとする生物に惹かれるのではないかと思う。
高山でコマクサに感動した人は多いのではないかと思う。
稀なことだが、イヌワシが飛ぶ姿をみればたいていの人は感動するだろう。
みな厳しい環境で生き抜こうとしている生物である。
レンゲショウマ(キンポウゲ科)
いわゆる野生のクレマチス
シラネアオイ科とするときもある
なお、念のために・・・
カテゴリーのところで述べたように
Memories・・・
今回も、上記の植物の画像は以前からのものを抜き出したものである
初めにも述べたように、今年は湖西、湖北は大雪に見舞われてすべて根雪に覆われている
風景などは別にして、
当分、芽吹きや開花をとりあげられそうにない。