ツートーン

 

この時期には花色を変化させる花が何種類か咲く

単に色褪せてゆくのでなく、明らかに花色の変化があって

ツートーンの花々はかえって目立ち、趣がある

 

なぜ このように花色が変化するのか色々調べてみると

面白い説が載っていた

 

 

スイカズラスイカズラ科)

 

この花を見ていると白から黄に変化するのがわかる

 

花色に白い色素というものはなく

花弁の細胞中の空気の泡で光が乱反射すると白く見える

ただ 白い花にはフラボノイドという 

私たちには透明に見える色素が入っていて

淡い黄色を帯びることが多い

その色素の関係かと思える

 

 




情けは人(虫)の為ならず 説

 

要するに 受粉後の花の花色を変化させて

蜜や花粉を効率的に集めたい虫たちに

正直にそのありかを示しているのだろう と

 

花を訪れても蜜はなかった ということのないように

この花にはもう蜜はありません と花色によって正直に教えているのだろうと

 

無駄なく花々を廻れる虫たちは またその花を訪れてくれるようになる

 

これは 近江商人の 「 三方よし 」という考え方に似ている

「 三方(さんぽう)よし 」というのは

「 売り手よし 買い手よし 世間よし 」というもので

正直に人々のことを考えて商売することによって人々の信頼を得

その信用によって商売が継続してゆく というもので

現在のように西洋化された商法が浸透する中でも

通じるように思える

 

技術であれ システムであれ

あらゆることを

自然に学んで間違うことはない

 

 

ハコネウツギスイカズラ科)

この花は白から紅へ変化してゆく

色素としては アントシアニンが合成されてゆくのだろう

 

 

 

なお これは植栽のバラだが

こちらはスイカズラの逆で 黄色から白に変化してゆく

 

 

 

 

スイカズラは 忍冬 と書く

蔓性の植物だが葉が色褪せながらでも冬を枯れずに越すため