気比の松原

 

今回の紅葉はウルシ科の植物に絞ってとりあげている

触れるとかぶれる方がいるのは当然だが

画像を見るだけでも嫌だという方がおられるかもしれない

その場合はパスしていただきたい

 

残念ながら今年は紅葉の盛りの十一月に出かけることができなかった

 

以前も取り上げたことがあり

晩秋に松原の紅葉が鮮やかなのは知っていたが

いくらなんでも遅すぎるとは思いながら

近くに行く所要があったので寄ってみたが

この時期になんと鮮やかなことか

驚くばかりの色彩が広がっていた

 

植栽された植物園か?

と思えるほどの鮮やかさに出逢える

 

多様な株が多彩に色付いているだけでなく

一株の個体が多様な色に彩られている

 

 


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それにしても

山々では他の植物に先駆けて紅葉するウルシ科の仲間が

なぜここでは最後まで残っているのかわからないが

鮮やかさや多彩さに驚くばかりの植生である

 

以前にもとりあげて述べた通り

日本三大松原の一つ 気比の松原 だが

今回とりあげたウルシ科の植物以外にも

山地に生える コナラ クヌギ アベマキ タカノツメ コシアブラ カマツカ 

ムラサキシキブ アカメガシワ ナナカマド アセビ・・・などなど

その他 常緑のヤブニッケイ ソヨゴ なども多く

林床には一面 ヤブコウジ が生えている

 

上記の夏緑樹の紅葉はほぼ終わっていたが

もしそれらの木々と

今回のウルシ科の紅葉が揃うような年があれば

圧倒されるような景観になるに違いない

 

虹の松原は桁違いに広い松原とのことでわからないが 

三保の松原でも あるいは天の橋立でも

これほど多種の植生をもつ海岸沿いの松林はあまりないだろう

しかも本来は海岸の松はクロマツが多いのだが

ここはアカマツが八割ほどを占めるという

 

なぜかはわからないが

気比神社の神苑にあたり保護されてきたということも

関係しているのかもしれない

 

 

気比神社はどこかで以前取り上げていたようにも思うが

かなり古くからの神社で

気比神宮が正式なのかもしれない

 

気比(けひ)などという言葉も

おそらくずいぶんと古くからの言葉だろうし

敦賀(つるが)はもともと角鹿(つぬが)だったという

 

奈良公園の鹿が海外からの旅行客に有名になったが

春日大社鹿島神宮と関連があると聞いたことがあるし

鹿児島も鹿島神宮と関連があるという

加古川はもともと 鹿児川だったという

漢字はすごい文化だが

古来からの言葉や地名などに使われているときは

うっかり元の意味に気づかずに使っている時がある

オオカミ は 大神 であるとの言葉の通り

鹿 というのも やはり大切な生き物だったのだろう

 

今はそれらの文化を失ってしまい

狼は絶滅し

鹿は増えすぎて植生が様変わりし

熊まで暴れ出して

大騒ぎしている