松原に行こうとしたのではなく、通りかかっただけだが、あまりにもウルシの紅葉がきれいなのでゆっくりと歩いてまわった。もはや今年の紅葉は終わりだと思っていたところ、思いもかけず、きれいな光のもとで木々が輝いていた。紅葉する木々の中でもウルシの仲間は真っ先に紅葉することが多い。それがこの時期に紅葉の盛りを迎えているのはなぜだろうか?広い松原ではあるが、市街地と海岸の間に海岸に平行に一本の細い道路が通っている。これらの紅葉している木々はその道路より市街地側のものである。海岸沿いの松原はやはりほぼマツ林でほとんどがクロマツだろう。市街地に近いところにマツに混ざって、アベマキやコナラやヤマハゼなどがたくさん生えているところがあり、おそらく遷移が進んで土壌なども砂地から幾分肥沃なものになり、陽樹が増えてきているのかと思う。ただそれにしてもこの時期にウルシが紅葉しているのはわからない。海岸近くの影響だろうか。
歩いていると何か調査をしている方がおられたので聞いてみると、以前から松が枯れてきているのでモニタリングをしているとのこと。松林の維持のために人為的に手を加えているのかと思ったがそうでもないらしい。
よく通りかかったり、砂浜で海を眺めたりすることがあったのであまり気に留めなかったが、日本三大松原はどこなのかと調べてみたら、気比の松原は入っていた。静岡の美保の松原、佐賀の虹の松原、そして敦賀の気比の松原だった。古く万葉の頃から歌にも歌われた歴史ある松原のようだ。
なお、ウルシは触るとかぶれることがあり、特にツタウルシは成分が強いので触らないように注意してください。また、動画中に野鳥の鳴き声がするが、BGMの中の鳴き声で、松林のものではない。