日吉大社

 

難しい漢字だが・・

比叡・・

この字は読める人が多いのではないかと思う

 

比叡山延暦寺の ひえい

である

 

(以下 日吉大社についての 特に祭神についての説明は

 わかりにくいと思うので随時とばして読まれるとよいかと

 ただ 神々の関係がわかると面白いものではある)

 

 

今年の年始は今のところ積雪が少なくほんとうにありがたいが

元旦の朝以外は冷たい時雨やみぞればかりで

まともに初詣にいけなかった

 

このような時は南にゆくしかない

延暦寺でも三井寺でも石山寺でもよいのだが

天智天皇近江神宮はいつもなぜかとんでもなく混むので避ける)

坂本の町の雰囲気がよいので

日吉大社に詣でることにした

 

おそらく全国各地の大きな寺社に行くよりは人混みもなく

遥かにゆったりと過ごせるが

ここは穴太積みで知られた石垣が

随所に見られるのですごく雰囲気がよい

 

穴太積みの石垣

 

穴太(あのう)という集落がこの門前町坂本のすぐ近くにある



大きな石鳥居のある参道の両脇を歩いてゆくが

里坊と呼ばれる延暦寺の僧侶の坂本での住居に沿って

延々と穴太積みの石垣が続く

 

参道脇の里坊の一つ

 

 

なだらかな参道の右奥に大宮川と呼ばれる川が流れ

そこに日吉大社があるが

神社の裏山は八王子山と呼ばれ

参道からでも二つの大きな社が並んでいるのがわかる

 

右が 牛尾宮 大山咋神荒魂(おおやまくいのかみのあらたま) 日枝山の地主神

                              東本宮本殿の祭神

左が 三宮宮 玉依姫神荒魂かもたまよりひめのかみのあらたま)大山咋神の妻

                              東本宮では樹下神社

なお 玉依姫神 は 京都の上賀茂神社の祭神の

賀茂別雷神(かもわけいかずちのかみ)の母

ということは 上賀茂神社の 賀茂別雷神の父は 

ここにおられる 大山咋神 ということになる

なお 鴨玉依姫神 は下鴨神社に 父(賀茂別雷神のおじいさん)と共に祀られている

ちなみに 以前取り上げたが 上賀茂神社 下鴨神社 の表記は 合流前の賀茂川 高野川と合流後の鴨川 から来ている

 

この二つの社の間奥に 金大厳(こがねのおおいわ)

と呼ばれるいわゆる磐座があり

この岩がいわゆる 日枝山 つまり 比叡山 のおおもとにあたる

初めて知った時

あぁ そうか!と思ったが

比叡(ひえい)山はもともと日枝(ひえ)山から来てきる

それゆえ延暦寺は昔から日吉大社と結びつきが強い

 

この金大厳に行きたいのだが残念ながら体調のことがあり登った事がない

ゆっくり時間をかけて登れば行けるかもしれないのでいつかはとは思う

 

後に平安時代だったか

日枝 を 日吉 に変え ひえ と呼んでいたが

最近では読みやすい ひよし になったようである

だから 全国の 日吉神社 日枝神社 山王神社 などのおおもとはここになる

(山王というのは大山咋神のこと)

 

参道の下の方にある伝教大師最澄の生誕地にたつ生源寺

 

 

境内の入り口の鳥居

早川神社

 

日吉大社特有の山王鳥居

神仏習合から来ている

最澄以降 日吉神社延暦寺は関連があるので

今でも毎年一回天台座主が神社の行事に参加される

 

日吉三橋と呼ばれる大宮川にかかる最古の石橋

下流から 二宮橋・走井橋・大宮橋 の三橋で 豊臣秀吉天正年間に寄進したと伝えられており、その後1669年に石橋に架け替えられた

それにしても350年ほど前のものになる

よくこれらの橋の上で時代劇などを撮っている

 

祇園

 

大威徳岩

このような霊石が随所にある

 

 

西本宮楼門

 

楼門の四隅に猿がいる

猿は日吉大社の守り神なので境内の至る所に猿にまつわるものがある

 

 

西本宮本殿(国宝)

 

大己貴神(おおなむちのかみ)つまり大国主神(おおくにぬしのかみ)の別名  を祀る

天智天皇大津京遷都の時 大和の三輪山から勧請して祀った

大国主神ならさすがに 東本宮の 大山咋神(日枝山の地主神)より格が上ということで

西本宮を大宮と呼ぶとあり

それで側を流れる川の名前が大宮川なのかぁ!  

 


本殿わきのカツラ(カツラ科)の大木

四手が巻かれていた

 

宇佐宮本殿

全国に八幡宮がたくさんある

那須与一が扇の的を射る時に「南無八幡大菩薩 願わくば・・」というので

源氏の八幡太郎義家が八幡宮のおおもとかなどと思っていたが

大分の宇佐八幡宮だった

八幡大菩薩・・・

確かに神(八幡宮)仏(菩薩)混合である

日本では神道と仏教が喧嘩せずに融合してきたのだろう

 

宇佐宮本殿の両脇に橘が植えてありちょうど果実がなっていた

タチバナ(ミカン科)

一般のミカンよりかなり小さい

どんな味なのかと思うが採るわけにはいかない

おそらくほとんどの人がこの実を採ることはないだろう

こうして日本の森は守られてきたように思う

 

白山神社本殿

 

忍耐(しんぼう)地蔵 とある

木の幹に挟まっておられるが たくさん花が供えられていた

 

金大厳(こがねのおおいわ)および

大山咋神荒魂 鴨玉依姫神荒魂 への登り口

両脇にあるのが登れない時の 遥拝所

春の山王祭で上から 七体の神輿が降ろされる

 

東本宮楼門

 

東本宮樹下神社本殿

玉依姫神が祭神

 

東本宮本殿(国宝)

大山咋神(日枝山の地主神)が祭神

 

 

タラヨウ(モチノキ科)

裏面に文字が書ける 多羅葉

 

ナギ(マキ科)

梛  広葉樹に見えるが 針葉樹 裸子植物

葉脈がイチョウのように縦に走っている

神社によく植えられている

 



夢妙幢岩

よい夢が叶うとのことらしい

 

猿岩

神猿(まさる)にまつわる岩

 

 

太閤桜






上記の各楼門および本殿すべて1570から1600年とかに建てられている

戦国時代である・・

信長が比叡山焼き討ちをおこなった後

秀吉などが寄進したということか?