INDIANSUMMER

琵琶湖の湖西,あるいはその近辺の自然および植物の紹介です。時折県外や海外の自然になることもあるかと思います。過去の記事を INDIANSUMMER TM にあげました。アドレスは   jiroviolet.hatenablog.jp です。

緋色と朱色

祇園祭の季節になってきたが、この時期、京都の町家では軒先や床の間に緋扇(檜扇と表してあることがあるが、檜扇はヒノキを薄く削いで作った扇子のこと)を飾る。緋色の扇…花の色と葉の形を見れば名前の由来はすぐにわかるが、海岸沿いや一部の草原に生育するらしく、野生の状態ではまだ見たことがない。一般には、いたるところにヒメヒオウギズイセン(アフリカ産のヒオウギズイセンとヒメトウショウブとの雑種)が咲いている。

 

ヒオウギ(アヤメ科)

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ヒオウギの葉

扇の意味がわかる

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ヒメヒオウギズイセン(アヤメ科)

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これらの花を見ていて…

梅雨明け間近のこの時期には、緋色、もしくは朱色と表される花がたくさん咲くような気がする

 

フシグロセンノウ(ナデシコ科)

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クルマユリユリ科
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コオニユリユリ科
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ノウゼンカズラノウゼンカズラ科)

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ヤブカンゾウ(ススキノキ科)

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ノカンゾウ(ススキノキ科)

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初夏から盛夏にかけてのこの時期、森や野原の緑はいっそう濃くなり、こういった色が昆虫に目立つようになるのか?とも思うが、わからない。

それと、朱色と緋色だが、朱色は、元は鉱物の顔料からとった色で、英語ではVermilion にあたり、いわゆる「青丹よし…」の丹、つまり神社などの柱の色かと思う。それに対して、緋色は植物のアカネ(茜)および一部はムラサキ(紫)からつくる鮮やかな明るい紅色とあり、英語のScarlet にあたるという。

上にあげた花のほとんどは朱にあたるように思うが、ヒオウギノカンゾウの濃い部分が緋色なのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

半夏生

時期は少し過ぎてしまったが、例年7月の上旬(今年は7月2日にあたる)は七十二候の一つである半夏生にあたる。田植えもすっかり終わり、農業を少し休む期間のようで、この時期にはタネもまかぬ方がよいとある。半夏というのはハンゲ(カラスビシャク)のことで、薬草ともなるハンゲが生育することからの由来かと思うが、もう一つややこしいことに、ちょうどこの時期にハンゲショウ(半化粧)の花が咲く。字はまさに半夏と書くので、カラスビシャクのことに違いないが、半化粧が一気に目立ち始めるのを見ると、毎年どうなのかと思ってしまう。

 

オオハンゲ(サトイモ科)

ハンゲ(カラスビシャク)は、これを小型にしたような植物

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薬草ではあるが、要はテンナンショウ(マムシグサ)の一種

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ハンゲショウドクダミ科)

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穂状の部分が花で、マタタビと同じように葉が半分白化する

水辺に咲く植物

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七夕

以前、皐月晴れのところでも書いておいたが、本来七夕は今ではない。七月七日は旧暦のことで、現在の暦で言えば八月の上旬にあたる。(今年は偶然8/7、昨年は8/25、来年は8/14にあたる)今の時期はまだ梅雨の真っ最中で、夜空に天の川のなんのという時期ではない。八月の上旬であれば、梅雨もすっかりと上がり、夜空に星座がみられることも多くなる。今の若い世代も、昔と同じように笹に付けた短冊に願い事を書いて、子供達とともに時間を過ごすことが多いのはすごくいいことだ。ただ、だからこそ、本来の七夕は八月なのだと知った上で楽しんでほしいと思う。明治の初めに旧暦の太陰太陽暦を現在の太陽暦に変えたのは仕方のないことだったのかもしれない。けれども季節を感じて、自然とともに生きてきた人々の文化をなくすような、あるいはわからなくしてしまうようなことはあってはならないと思う。

 

天の川  英語では. Milky Way. という。

 

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流れ星  英語では  Shooting  Star. 

これはアメリカのイエローストーン国立公園の夜空だが時間としては二、三十秒の露光である

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ヒトツバタゴ

十数年前に苗木をもらって庭に植えた木で、ずいぶんと大きくなり、毎年白い花が雪をかぶったように咲く。

日本には対馬と愛知県、岐阜県と長野県の木曽川上流に分布する。昔、東京の神宮外苑にあったこの木の名前がわからず、人々が「ナンジャモンジャの木」と呼んでいた木である。タゴというのはトネリコアオダモ)のことで、トネリコは複葉だが、この木は単葉なので、この名がある。

 

ヒトツバタゴ(モクセイ科)

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確かに花だけを見れば、トネリコの木によく似ている
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神宮外苑にあるヒトツバタゴ

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キンラン

家のすぐ近くの藪を3月頃に整備したが、昨日そこにキンランがいく株も花を咲かせているのに気づいた。以前から潅木に紛れて咲いていたようにも思えないし、急に十株近いランが咲いているのも不思議に思える。ランは細菌と共生しているはずだが、地表を刈り込んで整えてやるとなんらかの条件が引き金になるのかもしれないと思う。エビネにははっきりとした塊茎(バルブ)があるので、毎年芽を出して開花し、また増えていくが、キンランやギンラン、あるいは芝生で見かけるネジバナなど、どういう条件で生育しているのか不思議に思う。

 

 

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下のギンランは昨年のものだが、今年は同じ場所には見かけない。

やはりなんらかの条件が必要な気がする。

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山野草を育てるということをほとんどしていないが、愛好家はそういった条件を知っているかもしれないと思う。

 

 

調べてみてわかった。

キンラン、ギンランなどの属は共生菌が樹木の外生菌根菌であり、一般のランが葉などの腐生菌と共生しているのに対して移植、栽培が困難な種であるらしい。

つまりどうしても栽培したければ、ナラやマツなどの共生菌を持つ樹木を同時に植える必要がある。

 

「  採らずとも  やはり野におけ  蓮華草  」  

公園にて

ようやく安定して暖かくなって樹々も急に芽を吹き出してきた。残念だがスプリングエフェメラルや早春の山々へも行けなかったので、近くの公園で樹々の芽吹きを楽しんだ。やはり春はいい。

 

クスノキクスノキ科

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モチノキ(モチノキ科)

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ヤマモモ(ヤマモモ科)雄株
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雌株

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イロハモミジ(カエデ科)

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シダレヤナギ(ヤナギ科)
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スダジイ(ブナ科)
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カナメモチ(バラ科
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エノキ(ニレ科)
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コブシ(モクレン科)

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アケビアケビ科)

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クレソン(アブラナ科
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オオカワヂシャ(クワガタソウ科)

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ヒメツルソバタデ科
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ソメイヨシノバラ科
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清水の桜

水上勉の小説「桜守」の最後に出てくる清水(しょうず)の桜…

同じエドヒガンザクラでも、先日とりあげた酒波寺の行基桜や深清水のお墓にある夫婦桜など、大きさでは劣るが、歴史があり存在感のある桜である。すぐそばを小川が流れていて、この桜もやはり墓の片隅にある。

 

 


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ずいぶんと以前のことになるが、染色家の志村ふくみさんが桜の花の色を出したいとさんざんやってもだめだったようで、ようやく湖西にある桜の枝を、しかも開花直前のものを分けてもらい試したところ、鮮やかな色が出たとのこと。その時期のものでしか出ないと言われていたと思う。もしかするとこの清水の桜、あるいは少なくともこの地域のエドヒガンザクラのことだろうと思う。

 

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樹齢三百年以上とあるが、たしかに一部は弱ってきて幹が折れていたり、樹木医による治療の跡が何箇所かある。この地域にある他のエドヒガンザクラの巨木と同じく以前はもっと枝を広げていたことだろう。

 

毎年この桜の下の墓のそばにトウダイグサが咲く。独特の形と色あいを持つ植物だが、トウダイというのは灯台ではなくいわゆる燈台(しょくだい)のことで形を見れば納得できる。

 

トウダイグサトウダイグサ科

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清水の桜のすぐそばに奥田沼という沼があって、ここに近くの小学校の生徒が植えて整備している木々がこの時期に芽吹いたり、開花したりする。

 

コブシ(モクレン科)
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タチヤナギ(ヤナギ科)
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カツラ(カツラ科)

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