稲風 と書いて いなせ と読む
田圃の稲の上を風が吹き渡る様を表す言葉だが
梅雨明けのこの時期がもっともみごとな頃かもしれない
四年前に 稲風(いなせ)と麦浪(ばくろう)としてとりあげている
風や波や光や音や・・・
自然が織りなす数多くの美しい姿を
ややもすると気付かずにやり過ごしてしまうことが多い
歳を経た今になってなんとか気付き始めたが
振り返って 勿体無いと思う反面 仕方なかったのかもしれない
ただおそらく昔の人々は普通の生活の中で
これら多くの自然現象と出逢い 日々を過ごしていたように思う
雨が降る・・・という事象一つをとってみても
時雨、霧雨、春雨、夕立、五月雨、俄雨、驟雨、雷雨・・・
いくらでもある
月にしても 風にしても
あらゆる自然事象に名前がつけられている
現代の我々がそういう感性を持ち合わせているかというと
心許ない・・・