野菊の盛りを迎えているが、毎年、出逢うと清々しく、爽やかな気持ちになる野菊がある。
ユウガギクである。
地域によってはわからないが、湖西や湖北ではどこにでもある野菊ではなく、かといって希少な稀(まれ)にしかみられないものでもない。
農耕地や野原にはあまりなく、どちらかというと山に近い里などで思い出したように見かける。
イメージでわかるというか、かたまって咲いていれば車で通り過ぎてでも気付く。
どう言えばいいか、清楚な、品のある感じがする。
他の野菊がいくぶん青味を帯びていたりするのに対して、ユウガギクの花弁は真っ白である。
茎や全体が細く、葉の外縁はゆるやかに波打つ。
野辺に咲いている野菊に出逢えるだけで、
毎年ゆったりとした豊かな気持ちにさせてもらえるのだからありがたい限りである。
ユウガギク(キク科)
ユウガギクは柚香菊だが
実際には柚子の香りはしない
良い名をもらった花だと思うが
初めてこの花に出逢ったのは京都の北山だったと思う
それもあって何か柚子の香りがしそうな感じすらする