萩 芒 葛

 

 

萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花

 

秋の七草だが

このうち初めの三種

ハギ ススキ クズは

野草というイメージではなく灌木や空き地一面に広がる多年草

あるいは他の植物に覆いかぶさるつる植物で

後者とは少し異なる

 

ハギは灌木だが秋にふさわしい感じがする

漢字すら 萩 である

 

ヤマハギマメ科

 

 

 

 




ススキは空き地一面に生えてくる植物だが

誰も文句は言うまい

中秋に供えるくらい

日本人の感性に入り込んでいる

 

ススキ(イネ科)

 

 

 

 



問題はクズで

なぜこれが入っているのかがわからない

確かに根が有用で

葛粉がとれ、葛根湯の材料になる

けれど食用や薬用であれば他にいくらでもある

アケビの果実は美味しいし

ゲンノショウコの花も魅力的だろう

灌木や低木を覆い尽くすように繁茂する姿を見ると

これを入れずとも・・・と思ってしまう

 

クズ(マメ科

 

山上憶良に文句を言うわけではないが

毎年秋になると悩んでいる

ただ一つ納得できるのは 花 である

マメ科の花は独特なものが多いが

これほどの色彩を持つ花も少ない

奈良時代の人は花だけを見たのだろうか

 

クズ(マメ科

 

あるいは今では里山という言葉で表される

これら人里と山林の間での生育の様子が

現在とは変わってきているのかとも思う

掘り起こして精製するのは大変に違いないが

今以上に葛粉は利用され

それほど繁茂していなかったのかもしれない

 

が・・・わからない