一週間ほどして再度平池を訪れてみると、朝早かったせいか朝靄(あさもや)が見られた。池の対岸の木々の樹冠を通して光が差し込んでくると間もなく、池の水面から朝靄が流れ出し、徐々にカキツバタが浮かび上がってくる。たくさんの野鳥の声と相まってなにか神秘的な景観に感じられた。
以前訪れた永平寺の境内の雰囲気に似ている。
渓声便是広長舌 けいせいすなわちこれこうちょうぜつ
山色豈非清浄身 さんしきあにしょうじょうしんにあらざらんや
夜来八万四千偈 やらいはちまんしせんのげ
他日如何人挙似 たじついかんかひとにこじせん
ただ、最近はあまりにも有名になりすぎて多くの人が訪れるようになった。ツツドリやキビタキやサンコウチョウなど、朝靄とともにたくさんの野鳥が鳴いていたが、残念ながら録画したものにはたくさんの人の話し声が入ってしまった。クロツグミの声はほとんどの人が帰った後のものである。
もうひとつ、一週間後に訪れて気づいたのはレンゲツツジの花が終わってしまっていること。この前、レンゲツツジが増えてきたように・・・と言っていたのは間違いで、例年6月に入ってカキツバタの最盛期にはレンゲツツジの開花は終わりかけているということかと思う。
対岸の木に生みつけられたモリアオガエルの卵塊
以下は池の周囲ではないが…
フタリシズカ(センリョウ科)
花茎が一本しかないが、フタリシズカである
野鳥監修 宮田 正春
ありがとうございました