神社が目的で出かけたのでもないが、近くまで行ってふっと、若狭姫神社…というのを聞いたことがあるのを思いだして訪れてみた。行ってみてわかったが、上社の若狭彦神社 と 下社の若狭姫神社 があり、両神社で若狭国一宮である。敦賀にある 気比神社 もずいぶんと古い歴史の神社だと聞いたことがあるが、こちらもそれに近いくらいかもしれない。
少し肌寒い日で、わたし以外に訪れる人は誰もいなかったが、やはり両神社とも荘厳な雰囲気が感じられるのと、やはり古木、大木、あるいは神社特有のというか照葉樹林特有の樹木が見られた。
若狭姫神社
鳥居をくぐって
この門に入るまで気付かなかったが…
ここで初めて奥の本殿のわきにとんでもない大木があるのに気付いた
本殿との対比でいかに大きい杉かわかる
遠敷(おにゅう)の千年杉
樹高30m 樹齢500年
それ以上に高く、大きく感じる
自生かと思ったが、明治時代に御所から拝受したものらしい
そういえば以前、御所や同志社大学構内で開花しているところを見た
乳神様とあり枝が垂れ下がるところから
海岸性の樹木だが、琵琶湖周辺にもある
スダジイ(ブナ科)
コジイの可能性もあるが、多分
池の跡だが二本ともシイ
社殿の裏山はムクノキやカゴノキが生える林のようで昔からの植生が残されている
若狭彦神社
若狭姫神社の上流1.5km のところにある
少し行くとヤブツバキの大木がある
ヤブツバキ(ツバキ科)
参道にある杉の大木
二の鳥居をなす とあった
門の手前に杉の大木があり
途中で分岐しており夫婦杉とあった
こちらの杉は若狭姫神社のものよりずっと若いが直立して高い
本殿
本殿の傍に湧き水がある
地面から湧き出ていた
サカキ(モッコク科)
神事に用いられる
ナギ(マキ科)
ナギは針葉樹
遠敷川流域
もっとも右下が鵜の瀬
上に国分寺跡があり、若狭中心地だったことがわかる
若狭彦神社、若狭姫神社のある遠敷川(おにゅう)をしばらく遡ると、奈良の二月堂のお水取りで有名な
鵜の瀬 がある。古代、日本海側は大陸、朝鮮半島からの玄関口であり、この遠敷川を遡っておにゅう峠を、または現在の国道沿いに南へ水坂峠を越えてゆくと、京都、奈良へ繋がり、渡来人と、あるいはその文化となんらかの関係があった名残かと思える。
鵜の瀬
いわゆる鵜の瀬は四手がかけられている下の淵
この淵から鵜が潜り込んで奈良に出たと…
すぐ近くの対岸に白石神社があり
タブノキの大木があった
伝説かもしれないが、ここを遡った上根来が
東大寺の創建に大きく関わった良弁上人の出身地とあった
ヤブツバキの大木
ヤブツバキ(ツバキ科)
対岸の資料館前に黄緑色の葉と桃色の花との対比が美しいソメイヨシノが数本あった
偶然訪れた遠敷川流域だが、自然と歴史と文化とがあわさって興味深い土地に思える