湖東流紋岩…名前は以前から聞いていた。
が、これだけ湖東もしくは湖南の地域に分布しているとは思わなかった。いわば湖東の平野部から突き出している山はすべて湖東流紋岩でできている。
荒神山、箕作山、繖山、八幡山、長命寺山、沖島、雪野山、さらに三上山まで
そして今回意図して廻ったわけではないが、湖東三山の寺のある山の地質まで湖東流紋岩でできている。
湖南から湖東にかけて近江平野にある山々は、ちょうどリアス式海岸の半島のように周りが土砂に埋まって残ったのだと思っていた。それはその通りかもしれないが、流紋岩は火山岩である。今の近江では考えられない規模の火山があったということで、ちょうど今の近江湖東から湖南にあたる地域に、中生代に大きな規模の火山があり、その名残が今の湖東の山々になって残っている。しかもこの火山は阿蘇のようにあるいはそれ以上の規模のカルデラを形成していて、外輪山の名残が鈴鹿、比良、比叡、田上、金勝、の山々にあたるとのこと。たしかに地質図で見てみれば、これらの山々はすべてマグマが地下で冷えてできた花崗岩でできていて、周囲を取り囲むように分布している。
地質や地学の専門ではないが、今回偶然に廻った地域はすべて湖東流紋岩でできていた。実際に自分の目で見てみると面白いものだ。
湖東から湖南に分布する山々
地質図
湖東地域の橙色が湖東流紋岩
赤色が花崗岩
太郎坊宮の岩
雪野山
湖東三山の石垣