ずいぶんと以前に裏磐梯の紅葉に感動した時、案内の人が、春はもっときれいですよ…と言われて何のことかわからなかったことがある。春の木々の芽吹きは、気候によって、あるいは木々が持つ習性によって幾分変化するが、灰色の山々が一気に色付いていく様は、やはり命の息吹と重なってうれしくもあり、ありがたく思える。
百瀬川が、平野部に出たところに、一般に軍艦山と呼ばれている低い山があり、自然植生でかなりのサクラが密生して生えている。年によっては、他のアカシデやケヤキなどと芽吹きが重なって彩を増すことがある。
エドヒガンザクラ(バラ科)
開花時は紅色の濃い色の蕾が開くにつれて白くなり散り際に黄緑色の葉が出てくる
ヤマザクラ(バラ科)
開花とほぼ同時に葉が開いてきて葉の色の変化が多い
国道沿いの斜面
蛇谷ケ峰、地元ではオグラス山と呼ばれる標高900mの山の西側斜面
毎年他に先駆けてタムシバが開花し、年によっては一面に雪がかぶったように見える
黄緑色に見えるのはイヌブナ(ブナ科)
山麓から山の斜面に生える
全体に良い香りがするためニオイコブシともいう
コブシ(モクレン科)
平地や川沿いに生える
開花時に花の付け根に葉が一枚展開する
ヒメコブシとも