赤坂山や大御影山から若狭の海が望める時があったが、真近に雲谷山がよく見えていた。地理的には大御影山から連続する山地になるかと思うが、麓に滝がたくさんみられる。そのうちの一つ、屏風が滝を訪ねてみた。屏風が滝は整備された登山道の一番奥にあり、三面を岩壁に囲まれていることからその名がある。すぐ手前に大きな平滝があり、渓流沿いの道にはかなりの大きさの岩が川の両岸を覆っていて、高巻きになっているところもある。修験道の行場に使われていたというのも納得できるようなところだ。
さらにこの渓流沿いの道は雪のせいなのか、獣害の影響があまりないようで、結構な種類の植物が残っている。もうしばらくすれば、秋の花々が多くみられるかと思われ、春に来てもいいところのように思える。
鉄骨と木を組み合わせた立派な橋が数多くかけられ、石組みも歩きやすくよく整備された渓流沿いの道が続いている。屏風が滝手前の広場に祠があって、中に錆びた砲弾が置かれてあった。東屋の前に滝の解説があって、明治の日露戦争の勝利の記念に、村の協力で整備され、その後も維持されてきたとあった。あまり人に教えたくないが、もっと有名になって、多くの人が訪れるようになってもいいところではある。
奥が屏風が滝
サワオトギリ(オトギリソウ科)
アブラギリ(トウダイグサ科)
以前から若狭に多く生育しているのは知っていたが、昔は若狭と島根県が種子から油を取るためのアブラギリの二大産地だったらしい。毒性があるため獣害にも会わず、大量に野生化している。種子の油を灯油や和傘の撥水剤として用いた。
気持ちのいい清流が続く
キタヤマブシ(キンポウゲ科)
近畿北部に分布するトリカブト
乙女の滝
静隠の滝 滝音は大きくそれほど静かな感じはしなかった
ケンポナシ(クロウメモドキ科)
この木が多かった
実ではなく果柄が食べられる珍しい植物
かなりの巨岩の脇をすり抜けていくが道はよく整備されている
モミジチャルメルソウ(ユキノシタ科)
京都、滋賀、福井の限られた地域に分布する
葉の付け根の赤い部分がムカゴ(栄養生殖器官、種子ではない)
もちろんイラクサなので葉を触ると痛い
キッコウハグマ(キク科)
開花まであと少し 螺旋状の白い菊のような花が咲く
キッコウは亀甲で六角形の葉の形から
アキギリ(シソ科)
イワタバコ(イワタバコ科)
咲き残りの一株 イワタバコ自体はかなり多く生育している
屏風が滝手前の白滝(白練の滝)
かなり大きな岩を伝い落ちるナメ滝のようになっている
屏風が滝手前の小滝
屏風が滝
奥と右も壁面になっている
屏風が滝解説
帰りの農道沿いの田んぼの斜面にあったヒガンバナ
一株だけ白花があった
突然変異なのか、全体は植栽されているようだが
九州に白花があるとは聞いたことがあるが
近くの山道にあったママコナ
シコクママコナ(ハマウツボ科)
アクシバ(ツツジ科)の実