ぶるーいんぱるす

 

すぐ近くに自衛隊の饗庭野(あいばの)演習場がある。

戦後、演習場になってから70周年ということで、プルーインパルスが来て展示飛行が行われた。

普段のテーマでもなんでもないが、やはり実物を見ると迫力のあるもので、折角の機会なので初めて航空機などというものを撮影してみた。

昔、母が神戸で観艦式を見に行ったと話していたことがある。いわゆる軍艦が列を成して航行し国民を鼓舞するための式なのかと思うが、それこそ伊勢とか長門とか赤城とか、戦後私たちがプラモデルで馴染んでいた実物が目の前で見られたのだろう。

 

 

 

 


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すぐ近くに広い運動公園があってメイン会場になっているのだが、今まで見たこともないほどの車と人が押し寄せ、道路や農道にまで車があふれ出ていた。

恐るべし ブルーインパルス

三年ぶりの素朴な花火大会

 

祇園祭などと同じで、各地の行事もなんとか三年ぶりにというところが多いのではないかと思う。例によって15分しかない素朴な花火大会もやっと今年は見ることができた。情勢を考えて15分にしたのではなく、毎年もとから15分の花火大会である。

生まれ育った南部の大津へ行くと、何十万人という人々が集まる、すごい規模の花火大会が毎年行われる。

もう随分と前になるが、実家に帰った折に一度湖岸へ見に行ったことがあったが、浜までまともに歩いて行くことすらできず、やっと辿り着いた広い湖岸にも人がいっぱいで、場所もないくらいだった。仕方なく、すぐに湖岸から離れて、卒業した小学校の敷地から一部見える花火を少し見て早めに帰った。私のようなものにとっては、疲れ切ってしまって、そうまでしてみるものだろうか?と思えてしまう。あれ以来、年々豪華になってゆくが、故郷の花火とはいえ行っていない。

ネガティブな考え方だろうが、昔からの時代の変化を見てきたものにとっては、この素朴な花火でいいのではないかと思える。でも、それでは経済が回らないのだろう。

まだまだ戦後の貧しいけれども素朴なよい時代に育ててもらえたように思う。

年寄りの愚痴です。

すみません。

 

 

15分のものを5分弱にしてある

画質もよくなく迫力もないが、夏の風情としてよろしければどうぞ

近くにいた小さな子供たちが喜んでいるのが少しわかるかと思う

最後には小さな拍手まである


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オーシャンブルー

 

初めて見かけたのは四国を歩いていた時だったと思う。

あまりにも豪華で、園芸種かとも思ったが、完全に野生化した状態だったので自生のはずである。ただ、種子ができないとあるから、元は誰かが植えたものだったのだろうか。

琉球アサガオノアサガオ、あるいは宿根アサガオともいい、もともと南西諸島に分布していたものが広がったのだろう。

一般のアサガオ一年草なのに対して、多年草で生育が旺盛で、夏の日除けのグリーンカーテンに使われる。

 

オーシャンブルーヒルガオ科)

道路沿いの普通のフェンス一面に咲いていた

近くに人家があったようにも思えないが・・

 

一般のアサガオの倍ほどの大きさがある

 

湖岸にて

 

梅雨末期の激しい雨と捉えた方がよい

気候が異常なのであって、気象庁に文句を言う気は全くないが・・

 

久々に晴れ間が見えたので、湖岸に行ってみると何ヶ所かの花園に出逢った

 

 

オニユリユリ科

 

誰かが植えたわけではない

 

葉の付け根の ムカゴ によって栄養生殖できる

なお 信州の高原や尾瀬の湿原などに見られるものは

コオニユリで そちらにはムカゴはできない

 

 

ヤブカンゾウツルボラン科)

 

このカンゾウ漢方薬に使われる甘草とは異なる

 

 

 

まもなく梅雨(戻り梅雨、あるいは秋雨前線?)も明けるだろう

おおきな被害が出なければよいが・・

 

林道歩き ②

 

渓流をはなれてから斜面を登って行く箇所

 

 

ヤブデマリ(レンプクソウ科)

 

エゴノキエゴノキ科)

エゴノキの実には毒がある

 

カラスザンショウ(ミカン科)

 

キレハノブドウブドウ科

 

ノブドウブドウ科) と ボタンヅル(キンポウゲ科

 

ノリウツギアジサイ科)

 

ウリカエデ(ムクロジ科)

 

サンカクヅル(ブドウ科

 

オオバヤシャブシ(カバノキ科)

 

ヒメヤシャブシ(カバノキ科)

 

クリ(ブナ科)

 

フジ(マメ科

これだけたくさんなると食べられぬかと思ってしまう

 

林道の斜面を縫う箇所は斜面側の木の樹冠や花や実が目の前で見られたり

法面側の植物を真上で見れたりする

珍しい植物があるわけではないが、楽しい時間が過ごせる

林道歩き ①

 

この林道は山上のキャンプ、宿泊施設に通じているのだが、

よく取り上げている新緑や紅葉の天狗岩

カキツバタレンゲツツジの群落がある平池(だいらいけ)

にも通じている

集落からしばらくは渓流沿いになっていて

その後山の斜面に沿って登り

やがて尾根筋になってゆく

 

渓流沿いの前半である

 

 

ヤマアジサイアジサイ科)

 

アジサイは開花、受粉後は装飾花(外側の花に見える部分)を反転させる

 

ハグロソウ(キツネノマゴ科)

ハグロというと出羽の羽黒山を連想するが、葉が幾分黒っぽいところからきている

この葉を見ると少し感じがわかるかもしれない

 

アカショウマ(ユキノシタ科)

 

サワオトギリ(オトギリソウ科)

 

オトギリソウ(オトギリソウ科)

 

ミズキ(ミズキ科)

 

ノブドウブドウ科

 

キブシ(キブシ科)

一科、一属、一種 という科の中に他の種類がない日本固有種

 

リョウブ(リョウブ科)

 

ツタウルシ(ウルシ科)

 

ナルコユリ(キジカクシ科)

 

ミョウガ(ショウガ科)

早春にはスミレサイシンが群生していた所

 

コアジサイアジサイ科)

花期が過ぎて花柄になっている

 

ダイコンソウ(バラ科

葉が大根の葉に似ている

 

アカソ(イラクサ科)

図鑑には 山地や道端に普通 とあり、いくらでも生えていて気に留めたことはなかったが

以前、奈良県の人に奈良県にはない・・と聞いて本当に驚いた

 

クサマオ(イラクサ科)

 

ヤブデマリ(レンプクソウ科)

川沿いのかなりおおきな株だが、いくつかの株が重なっているのかもしれない

 

オオモミジ(ムクロジ科)

 

カジカエデ(ムクロジ科)

このカエデはもっと奥深いところに生育すると思っていたが

こんなところにあるとは思わなかった

 

それほど水量は多くないが、このような渓流沿いにある

 

京都府立植物園 夏

 

久々の植物園

花々は端境期にあたるが、京都は時期を選んで来てはいない

それでもいろいろ見て廻れるのがありがたい

 

 

ルリタマアザミ(キク科)

日本に自生するヒゴタイと同じ仲間だろうが

まぁきれいなものである・・・

 

イヌゴマ(シソ科)

 

エゾミソハギミソハギ科)

 

ムラサキニガナ(キク科)

 

ヤブカンゾウツルボラン科)

 

スズカケソウ(ゴマノハグサ科

岐阜県にしか自生がない希少種

 

カワラナデシコナデシコ科)

 

オミナエシオミナエシ科)

 

キキョウ(キキョウ科)

上記の三種は秋の七草にあたる

早いものである

 

 

 

カノコユリユリ科

シーボルト

「もし美しさにおいて最高のものがあるとすれば、それはこの花である」

と賞賛している

 

ヤマユリユリ科

東日本を代表するユリ

直に野生を見ると、こんなものが野生であるのか と思ってしまう

たしかに日本のユリは世界に誇れる

 

カリガネソウ(シソ科)

花はこれから

 

ナツノタムラソウ(シソ科)

 

トチノキムクロジ科)

これもムクロジ科かぁ!

 

サネカズラ(マツブサ科)

 

黄色がトチノキ

右の幹に絡む蔓がサネカズラ

 

ノニレ(ニレ科)

満州ニレともいうらしく、葉はハルニレの葉を小振りにしたような感じ

 

セイヨウニンジンボク(シソ科)

地中海から中央アジアにかけての原生

 

あらためて思ったのは

ユリは盛夏に咲くのか!

西日本を代表するササユリは六月頃に開花するが

大型の日本を代表するユリがこのような暑い時期に咲くとは気付かなかった

高原や標高の高い林辺などでヤマユリなどを見たことはあるが

なんとなく夏から秋にかけて咲いているのだろうくらいに思っていた

けれど考えてみれば ユウスゲニッコウキスゲ

あるいは身近なヤブカンゾウなどの花も今咲く

瓜割の滝 夏 植物

 

 

平地ではほとんど野草の開花が見られなくなるこの時期でも、ここではたくさんの花に出逢える。もともと川沿いという場所は植生が豊かなところだが、加えて大量の湧水のために谷一帯の気温、湿度が安定しているためだろう

近年、天候が不安定になり気温、雨量、積雪量、風量、湿度などが極端に不安定になってきたのと正反対である

 

 

瓜割の滝は天徳寺というお寺の境内にある

本堂(観音堂

手前にイチョウの葉が見えるが、奥の太い幹はモミ(マツ科)

 

大師堂があり四国八十八ヶ所の石仏がある

佐渡島で作られたとのこと

若狭出身の水上勉の文

 

 

 

 

滋賀県北部から福井県若狭にかけて分布する希少種だがここでは随所に見られる

大きな花ではない

道端に咲いているのだが、瓜割の滝に来られる多くの人たちのほとんどは気付いていない

 

学生の頃、植物病理学の先生がこんなふうな詩を話しておられたことがある

 

すごい山に登って立派な発見をしたいけれども

そのような山はそうは簡単にはないだろう

それよりも低い山でもよいから

ゆっくりと時間をかけて登ってゆきたい

そこにはきれいな花々や小石がいっぱいあるだろうから

 

ユキミバナ(キツネノマゴ科)

 

雪の降り始める頃まで咲くのでこの名があるが

早ければ六月下旬から開花が見られ、半年以上 咲き続ける

百日紅と呼ばれるサルスベリでも三ヶ月

このような花はあまりない

(もちろん一つの花がということではない

全体として次々と開花し続けてゆくという意味)

 

ホウチャクソウイヌサフラン科)

 

オオハンゲ(サトイモ科)

大型のカラスビシャク(半夏)

ちょうど今 半夏生に咲く

 

ミョウガ(ショウガ科)

あとしばらくすると付け根にいわゆる ミョウガ が咲き出す

 

ミヤマヨメナ(キク科)

梅雨前頃に開花する花だが ここならではで まだ咲き残っている

 

ハグロソウ(キツネノマゴ科)

 

コアジサイアジサイ科)

開花の終わった後の花柄

 

ノリウツギアジサイ科)

 

ムラサキニガナ(キク科)

 

ノブドウブドウ科

 

ウバユリ(ユリ科

 

アカショウマ(ユキノシタ科)

 

 

アゲハチョウ

 

湖岸を歩いているとアゲハチョウが飛び回っていた

砂地の塩分でもとっているのか、あまり逃げようともしない

おかげで鮮やかな色彩をゆっくりと見ることができた

 

キアゲハ(アゲハチョウ科)

 

アオスジアゲハ(アゲハチョウ科)

 

並んでとまっている

 

ネムノキ

 

これほど早い異常な梅雨明けにもかかわらず

例年のようにネムノキの花が目立つ季節になった

 

ネムノキは湖岸やバイパスの土手などにアカメガシワやヌルデなどとともによく生えている

ということは、わりと荒地や貧栄養の土地に真っ先に生えてくる木々の一つかと思える

おそらくその分、寿命は短く、樹齢数百年のネムノキなどあまり知らない

 

夏の似合う花である

 

ネムノキ(マメ科

 

名前のとおり 夜になると葉が閉じて就眠運動をする

 


 

 

この花からどのようにしてあのサヤを持つ実ができるのか不思議に思う

クマバチが飛び廻っていた

 

 

 

いろいろネムノキを見ていて、同じマメ科のユクノキを思い出した

生える場所が異なるが、枝がしなやかで覆いかぶさるように伸び

葉の上に花をつけるのは同じである

最後の画像の左のネムノキの姿などを見ていると

行ったことはないが、アフリカの草原に生えるアカシア(アンブレラツリー)を思い出した

みんなマメ科にあたる

ユクノキ

 

早春の白いタムシバの花や、五月の黄金色のシイノキの花など、花が咲いて初めてこれだけの樹々があったのかと驚くことがよくあるが、いつもいろいろなところを廻っていながら、この山の斜面にこれだけのユクノキが咲き誇るのを知らなかった。

数年に一度しか咲かないというが、今年が当たり年だろう。

 

雪の木 がなまって ユクノキ になったというが、ここは木一本だけでなく、山の斜面一面に雪が積もったようになっている。

 

もしかすると、今年の冬は豪雪だったのでそのことと関係するかもしれない。枝をみているとかなりしなやかで、まるでスローモーションのようにたわむ。

 

 

ユクノキ(マメ科

 

 

 

 


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おそらく来年にはこのような景観は見られないように思う

深緑と白花

 

春には黄色の花が多く、秋には青色の花が多い

初夏からの季節には白花が多くなる・・・

というのを聞いたことがある

 

春や秋がどうなのかわからないが

初夏にあたる季節に

白花が多くなるのは 確かに言えそうに思える

 

もちろんアジサイの青や

ネムノキの赤や

いろんな色の花が咲くには咲くが

 

灌木から高木まで

たしかに白い花が多い

 

芽吹きや新緑の時期と違って

森の中は深緑で、場所によっては薄暗くなり

その中で 全ての光を反射する白花はよく目立つ

 

そういった林や森の変化と関係するのかとも思うが

昆虫や野鳥に聞いてみたらわかるかもしれない

 

ノリウツギアジサイ科)

 

ヤマボウシ(ミズキ科)

 

ナツツバキ(ツバキ科)

 

イワガラミ(アジサイ科)

 

ウツギ(アジサイ科)

 

ヤブデマリ(レンプクソウ科)

 

エゴノキエゴノキ科)

 

オオバアサガラ(エゴノキ科)

 

クリ(ブナ科)

これは風媒花だろうが白っぽい

 

マタタビマタタビ科)

これは花ではないが・・

 

なお、自然下での植物の花色の割合は以下のようになる

 

白色系    33%

黄色系    28%

赤色系    20%

紫・青色系  17%

その他      2%

 

ムクロジ

 

通りかかった神社の樹々が見事だったので、集落のはずれにある小さな神社だったが立ち寄ってみた。

いきなり、入口の鳥居のそばに大きなムクロジが生えていて、ちょうど実がいっぱい落ちていた。奥にもさらに二本の大きなムクロジが生えていて、古木のケヤキも生えていた。

やはり大きな木々の残る神社は雰囲気がいい。

 

 

ムクロジムクロジ科)

わりと大きめの複葉

実がついている

ムクロジの実

皮をとると黒い実が出てくるがこれは羽付きの実として使われた

さらに皮の部分はサポニンという成分を含んでいて石鹸の代わりになる

英語では Chinese soapberry   もしくは Soap nut tree

 

二本目のムクロジ

ムクロジの樹皮

三本目のムクロジ

 

ケヤキ(ニレ科)の古木

 

左 ムクロジ

右 ケヤキ

 

ムクロジなどという木を知っている人は少ないと思う

ただ、最近の植物の分類では ほとんどのカエデの仲間が カエデ科 から ムクロジ科 に変わってしまった。イロハモミジもイタヤカエデもすべてムクロジ科である。

カエデとムクロジとどう近いのかよくわからない。

ただ DNA  の印籠をかざされているので従うしかない。

 

なお この神社は 加茂神社 とあった。

 

ツートーン

 

この時期には花色を変化させる花が何種類か咲く

単に色褪せてゆくのでなく、明らかに花色の変化があって

ツートーンの花々はかえって目立ち、趣がある

 

なぜ このように花色が変化するのか色々調べてみると

面白い説が載っていた

 

 

スイカズラスイカズラ科)

 

この花を見ていると白から黄に変化するのがわかる

 

花色に白い色素というものはなく

花弁の細胞中の空気の泡で光が乱反射すると白く見える

ただ 白い花にはフラボノイドという 

私たちには透明に見える色素が入っていて

淡い黄色を帯びることが多い

その色素の関係かと思える

 

 




情けは人(虫)の為ならず 説

 

要するに 受粉後の花の花色を変化させて

蜜や花粉を効率的に集めたい虫たちに

正直にそのありかを示しているのだろう と

 

花を訪れても蜜はなかった ということのないように

この花にはもう蜜はありません と花色によって正直に教えているのだろうと

 

無駄なく花々を廻れる虫たちは またその花を訪れてくれるようになる

 

これは 近江商人の 「 三方よし 」という考え方に似ている

「 三方(さんぽう)よし 」というのは

「 売り手よし 買い手よし 世間よし 」というもので

正直に人々のことを考えて商売することによって人々の信頼を得

その信用によって商売が継続してゆく というもので

現在のように西洋化された商法が浸透する中でも

通じるように思える

 

技術であれ システムであれ

あらゆることを

自然に学んで間違うことはない

 

 

ハコネウツギスイカズラ科)

この花は白から紅へ変化してゆく

色素としては アントシアニンが合成されてゆくのだろう

 

 

 

なお これは植栽のバラだが

こちらはスイカズラの逆で 黄色から白に変化してゆく

 

 

 

 

スイカズラは 忍冬 と書く

蔓性の植物だが葉が色褪せながらでも冬を枯れずに越すため

 

ウルトラマンのはっぱ

 

小さい子に

これは ウルトラマンのはっぱ!

と 教えてあげると たいていの子は

『シャキーン!』

と 反応してくれる

この国では世代を超えてしっかりと文化が伝わっている

 

 

ミズヒキ(タデ科

 

ウルトラマンがいっぱい

 

秋の穂(花序)

赤い穂だが 下から見ると白く見えるので

紅白の 水引き(ミズヒキ)の名がある