サルスベリ

 

現在の家に住んで、もう三十年近くになるが、最初に借家に住んでから六度の引っ越しを経て、七度目にして初めてこの持ち家に移り住んだ。 最初の家に住んでいたときに、少し行ったところにあるお寺の白い、背の高いサルスベリが印象的で、いつか庭が持てるようになればサルスベリを植えようと思っていた。ところが、ちょうど持ち家を考え出したりする世代の頃がバブルの最盛期で、生まれ育った街での持ち家は一億円とか狂ったような時代で、なかなかサルスベリは植えることができなかった。

冬の大雪で幹から折れたこともあるサルスベリは、今では屋根の高さほどもあり、今年は特にたくさんの花をつけてくれた。

白い方のサルスベリは、もう昔、お寺でみたサルスベリと同じ高さと花付きになっているかもしれない。

 

サルスベリミソハギ科)

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百日紅の名の通り、次々と蕾が開花して、三ヶ月以上花をつけていることが多い

中国南部原産の植物

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これは街路樹に植栽されたもの

最近は所々で街路樹に使われるようになった

この個体は少し藤色がかった花をつけている

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タカサゴユリ

 

バイパスの土手に咲く、白いユリに目が止まったのは、もう十数年前になると思う。

それ以来至る所に増えてきた。西日本にはほぼ分布しているというが、どこまで広がっているのか。

花を見ればほとんど花屋で市販されているテッポウユリと変わらないのだから、一般の人が庭や道路沿いに増やしたがるのも無理もない。

ただ、あくまで帰化植物なので、在来種との交雑や、在来種のユリの減少、植物のウイルスや種々の問題があり、むやみに増やすのは考えものである。

一度に数百から千近い数の薄い幕状の種子をつけ、風に乗って分布を広げてゆく

 

 

 

タカサゴユリユリ科

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発芽から一年で開花するというから、背の低いこの個体などは一年で花を咲かせたのかもしれない。 

この個体がわかりやすいが、花に紫色のスジがあり、テッポウユリは純白である

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中には一株に五つ六つと花をつけているものもあり驚くが、この個体は蕾を七つつけている

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もちろん花を多くつけるものは地下に鱗茎を発達させていて、何年か年を越したものになる

よく園芸用に球根との記載があるが、鱗茎が正しい。

これは根ではなく、ちょうどタマネギと同じ部位になり、根は写真の通り下部に伸びているのがわかる。

茶碗蒸しに入れる百合根にあたるが、この百合根は苦くて食用にならない

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タカサゴユリタカサゴ高砂)は台湾の旧名称でこのユリは台湾に自生している

関係がないが、兵庫県にも高砂の地名があり

よく結婚式で謡われる 高砂高砂やこの浦船に帆を上げて・・)は この兵庫県の方

生水の郷

 

近くに、以前、写真家の今森光彦さんによって紹介され知られるようになった生水(しょうず)の郷がある。針江という集落を中心に霜降、深溝という集落にかけて、豊富な湧水が今でも生活に結びついている。敷地から湧水が自噴し、集落を網の目状に水路が通り、やがて針江大川と呼ばれる川に集まって琵琶湖に注いでいる。川端(かばた)と呼ばれる湧水を家に引き込んだ場所で炊事、飲用等に用いられてきた。

 

湧水が集まって流れるこのような水路がいくつもある

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上記の水路が集まって流れる針江大川

集落を流れ、田畑を通って琵琶湖へ流れこむ

ほとんどが湧水からなる

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バイカモキンポウゲ科

水量が多く、流れも急で、それほど花をつけていない

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バイカモキンポウゲ科

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オオカナダモトチカガミ科)

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上 バイカモ

下 オオカナダモ 

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 アオサギ(サギ科)

魚が多いので、それを狙う野鳥も多い

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正しい夏休みの過ごし方をしている子供たち

テーマパークの乗り物よりはるかに楽しいかと 

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所々にコイが飼われている

というか半野生のような感じである 

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川端(かばた)

映像でもあったが、コイがいて食器を洗った残飯を食べる

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鉄管を10mほど打ち込むと水が自噴してくる

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ハグロトンボ(カワトンボ科)

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針江大川の琵琶湖岸付近

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www.youtube.com

 

考えてみれば、今では水道を当たり前のように思ってしまっているが、全国に普及していったのはおそらく戦後のことだろうし、もともと集落や街はまず第一に水が確保できる場所であることが成立条件だったろう。今では新興住宅地は、・・台、・・ヶ丘などという名前がつけられているところが多いが、それ以前は日本人は基本的に、谷(たに、やつ) に住んできたという。高台に住んでいては湧き水は望めないし、いくら井戸を掘ったところで水が出るはずがない。

七夕

 

生憎の天気だが、旧暦(太陰太陽暦)では、今日が七夕(たなばた)にあたる。

どこかで記したように、現在の暦の七月七日では梅雨の時期にあたってしまう。

仙台の七夕がそうであるように、いまだ旧暦の七夕に行事を行なっている地方もあるようで、大切なことだと思える。

伝統的七夕・・・という表現があった。

 

コロナが早く終息しますように・・・

 大きな災害が起こりませんように・・・

これほど皆が共通の願い事をする年も少ないだろう

 

天の川  自宅近くにて

これは先日 8月10日の夜の空

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以下は2016年7月9日

イエローストーン国立公園にて

海外でも天の川は見える 当たり前だが・・・

英語では Milky Way

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いろいろ見ているうちに 棚機(たなばた)という言葉に出会った

七夕自体は中国から伝わった行事の様だが、秋の豊作を祈って女性が小屋にこもって機(はた)を織る行事と結びついて、たなばたと呼ばれる様になったようで、なるほど七夕自体は、たなばたなどと読めるはずがない。棚機というのは神に捧げる布を織る機械のことのようで、確かに織姫は機を織っている。

 

なお、これは以前から聞いていたが

機織り(はたおり)の はた は

京都の 太秦(うずまさ) 近江の秦荘(はたしょう) その他全国各地に地名が残る

渡来系の 秦(はた)氏

から来ている

羽田、幡、畑、波多 などもそこから来ており

それこそ聖徳太子の時代だと思うが

機織りなどの、先端技術を持った人々だったのだろう

 

クサギ

 

 

梅雨明け頃にネムノキやノリウツギなどの花が咲いて、秋まで植物は一休みの感はあるが、考えてみるとこの暑い最中に咲く花もあるもので、このクサギの花は正に盛夏に咲いている。

お世辞にも良い匂いとは言えない匂いがするのでこの名(臭木)があるが、春の若芽は茹でると匂いが消えて山菜になると言うし、何よりこの花の香りは素晴らしい。よく言えばジャスミンのような香りがする。

時折大きな規模で群生しているところがある。

 

 

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クサギ(シソ科)

以前はクマツヅラ科に入れられていたが、香りのせいでもないと思うが現在ではシソ科に入っている

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花の香りの意味はわかるが、果たして昆虫たちにとって葉の匂いは意味があるのかどうか。

確かにあまりクサギの葉が食べられているのは見たことがないようにも思うが。

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湖北湖岸のハス

 

この夏も湖岸を彩って咲いていた。

岸周辺だけでなく、一部は沖合に向かっていて、昨年より広がってきている。数年は広がり続け、いずれ広大な群集になるように思える。

訪れる人も増え、カメラを持った年配の人や、通りがかりのバイクの若者や、ご夫婦がきておられたが、そのうちに多くの人に知られるようになるのかもしれない。

 

ハス(ハス科)

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これが蜂巣(はちす)

いつかはハチスの花とさく・・・

これからハスの名前は来ている

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展開前の葉を見て思い出した

比叡山の千日回峰の行者さんはこのような形の帽子をかぶっている

蓮の葉の形から来ているのだろう

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琵琶湖南湖にある烏丸半島のハス群生地が有名だったが、十年近く前になるか、突然衰退して姿を消してしまった。

今ここは勢いがあって増え続けているが、いづれは衰えてはいくように思う。

 

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なお、この近くの昨年も取り上げた早崎内湖のハスだが、昨年の秋頃から重機が入って根こそぎ掘り起こしていた。ごく一部のハスが咲いているだけで、昨年までの姿は全くなくなっている。

以前紹介したように、この内湖は、高度成長期に琵琶湖岸の内湖が多く埋め立てられ、農地に転用されたが、のちに内湖の浄化作用や魚類の産卵、養育の面等が見直され、再び掘り起こしてビオトープ実験場とされている。ハスを掘り起こして全て除去したのは、ハスばかりが水面を覆い尽くして思ったように生物多様性が復元してこないためかと思う。

元の早崎内湖に戻すのは簡単なことではないし、数十年の歳月を覚悟せねばならないように思う。

この内湖に、毎年初冬に訪れてくるコハクチョウが困って、仕方なく少し沖合の砂州でこの冬を過ごしていた。

 

なお、この群生地はすぐ近くに二十台くらいが止めれる駐車場があるが、昨今の騒ぎで今週末から琵琶湖岸の駐車場は全面駐車禁止になってしまう。

 




 

盛夏 文月

 

八月(葉月)になった

 

七月(文月)中の 夏らしい景観をあげてみた

 

 

海津大崎湖岸

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ハチク(イネ科) と イシミカワタデ科

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大豆畑と夏雲

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内湖と夏雲 

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ヤマグワ(クワ科)

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エノキ(ニレ科)

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夕映え

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夏雲

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夏雲 上の雲の夕映え 

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夕焼け 

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ネジバナ(ラン科) 

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ヒグラシ

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夕方の星空

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オニユリユリ科

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ただし 残念ながら今年も夏らしい景観の代表ともいうべき花火はない

聖火はあっても、盛夏にそぐわないオリンピックはあるが・・・











 

 

 

鈴生り(すずなり)

 

今年はウワミズザクラの実がすごく目立ち、どの木を見ても鈴生りになっている。

例年、このようにたくさんの実をつけてもこちらが気付いていないだけかとも思えるが、おそらくブナの実が数年おきにたくさん実るように、今年がその年に当たるのだろうと思う。

樹木の果実は毎年安定して同じ量だけ実らせていると、ことごとく哺乳類や野鳥などに食べ尽くされてしまうので、その種全体として不作の年や、平均的な年、そして動物が食べきれないほど豊作の年をもうけて、子孫を残す工夫をしている。会話をしているわけでもないだろうに、全体としてしっかりとした連携を保っている。

 

ウワミズザクラ(バラ科

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果実は熟すにつれて緑から黄色、橙、赤、そして最後に黒になる

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小さい果実なのであまり気付かないが、この黒く熟した果実を割って見ると、白い種子が入っていて、この実を食べると、杏仁豆腐の香りがする

 

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杏仁豆腐はもともとは中国の薬膳料理で、字の通り、杏(あんず)の種子(正確には仁)を粉にして作ったものだが、ウワミズザクラもアンズも同じバラ科の植物で性質が似ており、また、市販されている杏仁豆腐は同じくバラ科のアーモンドの種子が使われている。

今年のようにウワミズザクラの果実が鈴生りになっても、このような小さな種子から杏仁豆腐は作っておれないが、香りを楽しむことはできる

 

ウワミズザクラの花期(四月)

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これでも桜の仲間にあたる(四月)

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ネムノキ

 

梅雨が明け、盛夏を告げる花として青空に映える花

これほど青空に似合う花もあまりないように思える 

 

ネムノキ(マメ科) 

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ネムノキの名の通り夕方には小葉が閉じ始める 

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ユウスゲ

 

 

盛夏を告げる花とでも言えるか、毎年梅雨明け間近の頃に涼しげな無駄を削ぎ落としたような花を咲かせる。

ニッコウキスゲヤブカンゾウなどとは違った蛍光色のような独特の黄色をしていて、青みがかった黄色とでも表現したらよいのか・・・

 

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ユウスゲという名の通り、夕方近くに咲き出し、未明には花を萎ませている

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他のユリたちとは異なり、1メートル以上はあるか、かなり長いしなやかな花柄を持っていて 、少しの風でもよく揺れる

夜行性昆虫に目立つようになっているのかもしれない


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鳴いているセミは ニイニイゼミ と ヒグラシ

 

半夏生

 

暦の上で今日が半夏生(はんげしょう)にあたる

梅雨の末期、農作業を休み、水や食に注意し、大雨に警戒する時期だが

カラスビシャク(烏柄杓)と呼ばれる薬草が、半夏とも呼ばれ、それが生える時期から半夏生の名前が来ている

ただややこしいことに、ハンゲショウと呼ばれる植物はもう一つあり、しかも同じこの時期に咲く

 

カラスビシャクサトイモ科)

これが半夏(はんげ)

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オオハンゲ(サトイモ科)

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ハンゲショウドクダミ科)

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葉の半分がおしろいを塗ったように白くなるのでハンゲショウ(半化粧)の名がある

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見様によってはきれいなドクダミ

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湿地に咲く植物

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双方のハンゲショウも漢字で書けばすぐに違いがわかるが・・ 

 

サツキ

 

今が皐月にあたり

逆の言い方になってしまうが、この時期にサツキは咲く

 

サツキ(ツツジ科)

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他のツツジの仲間に比べて葉がかなり小さい

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サツキは本来、川縁の水飛沫がかかるようなところに自生している

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これが本来の皐月晴れ

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ウツボグサ

 

田畑のあまり使われていない農道に、毎年ウツボグサが密生するところがある。

この花はたいていは数本、あるいは数十本くらいで生えていることが多いが、これだけ密生するのはあまり見かけない。

紫色のじゅうたんを敷いたような感じになる 

 

ウツボグサ(シソ科)

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両側に軽トラックの轍があるのだが、幸いこの時期は通らない

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ウツボというのは魚ではなく、弓の矢を入れていた器のこと

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群生・・・

よく帰化種のセイタカアワダチソウヒメオドリコソウが、空き地を一面におおっていることがあるが、それは人が何らかの関わりをその空き地に持ち続けているからで、イネやムギが田畑一面をおおっているのと同じく、また帰化種はそういった場所に特に適応した種にあたる。

ただ、このウツボグサのように、稀に群生しているのは人との関わりだけでなく、よほど生育に適した条件がそろっているのかと思える。

私はやらないが、山野草を育てている人は、そういったことを経験でよく知っているかもしれない。

ここは、田畑の横の農道で、時折軽トラックが通っていて、すぐ南側に河辺林がある。


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琵琶湖岸 初夏②

 

 

湖岸で花を咲かせていた木本をいくつか

 

卯の花の匂う 垣根に

ホトトギス早も来 鳴きて

 

まさに今がその季節にあたる

以前述べたように 卯月(卯の花の月)は 四月のことではあるが、時期的には五月にあたる

旧暦と現行の太陽暦とのずれだが、困ったもので、ますます季節感が狂ってしまう

 

ウツギ(アジサイ科)

卯の花のこと

ウツギの仲間はたくさんあるが単に ウツギ というのはこの花を指す

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このような感じから 卯の花(おからのこと)と呼んだのだろう

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普通はこのように枝が垂れ下がっていることが多い

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ニセアカシアマメ科

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このように大きなトゲがあるので ハリエンジュ ともいう

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童謡や歌謡曲に出てくる アカシア  はこの木のことだが

この木はニセアカシア (似せアカシア )で

本物のアカシア は乾燥地帯に生える樹木で

アフリカのサバンナでキリンがいるようなところのアンブレラアカシア ツリーと呼ばれる木

 

 

 

センダン(センダン科)f:id:Jiroviolet:20210603105819j:plain

 

この木も海岸性の植物だろうが、琵琶湖岸には多い

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このような青味がかった花が咲く

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センダンは双葉より芳し・・

響きのよい諺だが、そのセンダンはビャクダン科のビャクダンでこの木のことではない

南方熊楠が亡くなるときに オウチ が見える・・

と言ったそうだが オウチ はこの木のこと

琵琶湖岸 初夏①

湖岸は初夏にもっとも華やかになる。

ノウルシの群生のように春の盛りに咲くものもあるが、いわゆる早春・・と言われる時期にはあまり花を見かけない。

主に帰化植物が多いように思うが、海岸性の植物や、取り上げてはいないが、中には希少種が咲いていたりもする。

 


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動画の中で取り上げていないものを以下に挙げる

 

 

ノビル(ヒガンバナ科

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ドクゼリ(セリ科)

ドクウツギトリカブトと並んで三大有毒植物とある

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コゴメバオトギリ(オトギリソウ科)

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ナガミヒナゲシ(ケシ科)

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マツバウンラン(オオバコ科)

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ヒメヒレアザミ(キク科)

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ミツバツチグリ(バラ科

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ヒナギキョウ(キキョウ科)

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セイヨウヒキヨモギ(ハマウツボ科)

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