アブラギリ

若狭上中町にて

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山の斜面にペンキを流したように見えるこの光景は知らない人は何なのか不思議に思う。これはアブラギリの黄葉である。若狭では江戸時代に殖産のため、アブラギリを植え、油をとった。そのアブラギリが海岸沿いや内陸に生えていて春には白い花を一面に咲かせる。

以前から若狭の所々でよく見かけたが、最近、山の斜面などにビッシリと密集して栽培したように生えているのをよく見かける。国道沿いの斜面にずっと生えていることもある。陽樹で成長が早いためか他の植物を駆逐していくようにも見えるが、かといってどこの山もそのようになっているわけではない。よくわからない樹木である。

それと、この斜面の黄葉のように、林の木々が、全体として緑から黄にきれいにグラデーションしていくのはなぜだろうかと思う。もちろん、水分、栄養、日射量、土壌などの変化によっているのはわかるが、あまりにも個々の木々が全体としての調和をとっているように見えてしまう。つまり、この斜面のアブラギリは全体として連携しているような。

今西錦司が個体群もしくは種社会の変化…という自然の捉え方をしておられたが、そんなことを思い出した。

 

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アブラギリ(トウダイグサ科

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いかにもトウダイグサ科の実

この実から油をとる

ただし毒性があるので食用にはならない

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茜さす

茜さす紫野ゆき標野ゆき…

以前雪野山でとりあげた額田王の歌だが、茜や紫や、夕景の色を表すとともに、染料の茜や紫もかけあわせているのだろうと思う。

湖東平野というのはたしかに夕日の素晴らしいところに違いない。開けた平野部のところどころに低山があり、さらに西には琵琶湖があって空間が開けていて、その向こうに比叡、比良の山々が遠くに見える。私が育った大津や、現在住んでいる湖西地方は、朝日が見事なことはあっても、夕日が素晴らしいことは稀にしかない。すぐ西側に山々が迫っているからだ。瀬戸内や西側に海が開けた地域など、あるいは平野部の東の山際などでは、湖東平野のような夕日が見られるところがあるかもしれないが、おそらく日々このような夕日を見て育つとずいぶんと影響を受けるのではないかと思える。知らず知らず、遊びの帰りや、学校の帰りに夕景を見て育つことは恵まれたことのように思える。

 

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西  比良山地

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南西
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湖東流紋岩

湖東流紋岩…名前は以前から聞いていた。

が、これだけ湖東もしくは湖南の地域に分布しているとは思わなかった。いわば湖東の平野部から突き出している山はすべて湖東流紋岩でできている。

荒神山、箕作山、繖山、八幡山長命寺山、沖島、雪野山、さらに三上山まで

そして今回意図して廻ったわけではないが、湖東三山の寺のある山の地質まで湖東流紋岩でできている。

湖南から湖東にかけて近江平野にある山々は、ちょうどリアス式海岸の半島のように周りが土砂に埋まって残ったのだと思っていた。それはその通りかもしれないが、流紋岩火山岩である。今の近江では考えられない規模の火山があったということで、ちょうど今の近江湖東から湖南にあたる地域に、中生代に大きな規模の火山があり、その名残が今の湖東の山々になって残っている。しかもこの火山は阿蘇のようにあるいはそれ以上の規模のカルデラを形成していて、外輪山の名残が鈴鹿、比良、比叡、田上、金勝、の山々にあたるとのこと。たしかに地質図で見てみれば、これらの山々はすべてマグマが地下で冷えてできた花崗岩でできていて、周囲を取り囲むように分布している。

地質や地学の専門ではないが、今回偶然に廻った地域はすべて湖東流紋岩でできていた。実際に自分の目で見てみると面白いものだ。

 

湖東から湖南に分布する山々

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地質図

湖東地域の橙色が湖東流紋岩

赤色が花崗岩

湖東流紋岩を取り囲むように花崗岩が分布している
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太郎坊宮の岩

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雪野山

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湖東三山の石垣

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彦根城安土城の石垣も、雪野山の古墳の岩もすべて湖東流紋岩でできている

三上山

近江富士と呼ばれ、どこからでも見える山でありながら、登ったことがなかった。三上山という名前からして、三神あるいは御神、信仰の山であることはわかるし、小さい頃から俵藤太のムカデ退治の伝説をよく聞いていた。標高432m、おそらく近隣の方が運動習慣として日々登っておられるような方に何人も出会った。

 

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ヤブニッケイクスノキ科

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モチツツジツツジ科)
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ヒノキの植栽というか社寺林なのかほとんどの樹皮は赤く、檜皮をとった後があった
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ヒノキ(ヒノキ科)の大木
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中腹以上は湖東流紋岩の岩肌がむき出しになっているところが多い。

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地衣類か、黄色の岩肌が続く
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姥の懐との記載があったのでこの大きな岩の上部のくぼみのことかと思っていたが
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巻き込んでいくと、脇道があった
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この岩穴を指すようだ
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裏登山道から登り、表登山道から降りている

中腹の尾根に出るまでは倒木もなく、流石に御上神社の山は大丈夫かとおもっていたが、

尾根に出た途端倒木だらけになり、やはりこの山も台風の被害を免れなかったようだ

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頂上の社
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実際の頂上はここかと思う
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いわゆる磐座、岩倉と呼ばれるものかと思う

しめ縄が巻いてあった
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三上山の頂上はゆるいツインピークになっている

もう一方の頂上

確かに三上山は見る方向によっては頂上がくぼんで見える
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頂上より湖南方面

中央の山は大津の裏、音羽山千頭

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比叡山
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草津大津市
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岡山、沖島、最奥は海津の東山か
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下り、表登山道も中腹以上は湖東流紋岩がむき出しのところが多い

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引っかかって止まっている大岩
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割岩とあったので回ってみると人一人がなんとか通れる大岩があった
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割岩を下から
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下にこのような表示があった
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以前、今は亡くなられた三上山の近くに住む友人が

「大きな岩が割れとってなぁ…」と言っていたのを思い出した

正月には初日の出を見に登るとも言っていたなぁ…

 

頂上で昼食を済ませ、北や東方面は見えないのかと思っていると二人の方が登ってこられたので、聞いてみるとていねいに教えてもらえた

吊り尾根の途中から細い道が分岐していて北に開けた場所が一ヶ所あった

 

長命寺

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鏡山

右脇に雪野山が見える
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手前の稜線の奥に箕作山、太郎坊山

最奥は鈴鹿山地
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ヒトツバ(ウラボシ科)

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割岩のヒトツバ

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ヤブコウジサクラソウ科)
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モチツツジツツジ科)
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山麓の神社跡のモミ(マツ科)
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樹種はわからないがサクラの大木

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魚釣り岩

この辺りまで湖面があったとの伝説
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湖東⑤ 太郎坊宮

五十年以上前、まだ学校へも行かぬころではなかったかと思うが、よほど印象的だったのか、大きな岩の割れ目をすり抜けたのを覚えている。車でずいぶんと上の方まで行けるようになっているが、せっかくなので下から歩いて登った。以前、エンゴサクの説明の折に、太郎坊はスミレでここ八日市東近江市)の太郎坊宮、次郎坊はエンゴサクで鞍馬寺にあたると述べた。それだけ山岳修行で有名なところだったということだと思う。

 

真下から見上げるとかなり迫力がある。

平野部からこれだけの岩場がせり上がるのは珍しいかもしれない

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太郎坊宮のある山は赤神山(いわゆる写真の岩山のことだろう)といい、太郎坊宮の正式名は阿賀神社という

太郎坊は山を守る天狗の名前

ただ山全体としては箕作山(みつくりやま)と呼んでいる

箕作山の登山道があるが、神域なので赤神山へ登ってはいけない
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登り口

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登るとかなり急に感じる
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車で上まで上がるとこの辺りから入れる

少し上に龍神宮があって、そこから箕作山(みつくりやま)への登山道があった
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さざれ石
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本殿への道
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お稲荷さんから愛宕さんから何でもある
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アベマキ(ブナ科)
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有名な夫婦岩

岩の割れ目の入り口

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左が女岩

右が男岩

思ったより幅があった
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夫婦岩を外から
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夫婦岩だけでなく、今風の言い方をすると、この山全体がすごいパワースポットなのだろう。

階段や灯籠などにおびただしい数の寄進者や企業の名前があった

 

男岩に着いたヒトツバ(ウラボシ科)

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本殿
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本殿下のカナメモチ(バラ科
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モッコク(モッコク科)
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本殿を下から
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やはり天狗がいる

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現代風のカラス天狗
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野鳥好きの友人が言っていたが、天狗はもともとイヌワシだろう。天狗の鼻やカラス天狗のくちばしや、天狗が空を飛ぶことも納得できる。天狗岩や天狗の森、あるいは太郎坊山ももとはイヌワシのすみかにふさわしいところばかりだ。

ただ、そういった独特の険しい場所で修行を積み、霊力や超能力を身につけた行者がいたのも本当だろう。

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やはり所々に天狗の持つヤツデ(ウコギ科)がある

上に挙げた天狗のうちわを見ていて気づいたが、うちわは9枚に分かれている。ヤツデは8つに分かれているものとばかり思っていたが、今見てみるとやはり9枚に分かれている。
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八日市市
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鏡山

中央に三上山の山頂部が見える
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雪野山
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多分サンゴジュ(レンプクソウ科)
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アキノキリンソウ  (キク科)

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ムクノキ(アサ科)
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ヤブニッケイクスノキ科
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湖東④ 石塔寺

石塔あるいは阿育王(アショカオウ)塔

以前に司馬遼太郎白洲正子の文面で読んでいたので、湖東の近くだろうと探して訪れた。石塔寺という寺ではあるが、こここそもともと渡来人の遺跡を平安中期に再発見して以来のことで、飛鳥時代のものだろうとは言われている。渡来人の作った仏舎利塔(釈迦の骨を埋めてある塔、三重塔、五重塔などと同じ)だろうとは思うが、なぜこんな丘の上にポツネンとあるのか、長い階段を登りつめて、塔の先端が徐々に見えてくるとある意味感動してしまうような塔だった。

 

目の前で見るとかなり迫力がある

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百段以上はあるかもしれない
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登りつめると徐々に見えてくる
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総高7.5mとあるから一般の家の高さくらいある

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千年以上、地震や台風で倒れなかったというのはただ積んでいるだけではないだろう
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石塔の周囲、あるいは右の奥におびただしい石塔、石仏があり、驚くが、再発見されて以来徐々に奉納されて増えていったようだ

ただ、すべての塔や石仏が規則正しく並んでいるのは昭和に入って並べかえられたようだ

石塔の右奥に遊歩道が続いていて、石仏沿いに周回できるようになっている

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以下は周回道沿いの自然植生

 

コジイ(ブナ科)

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サカキ(モッコク科)
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モッコク(モッコク科)

寺の植栽樹が広がったのかもしれない

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シャシャンボ(ツツジ科)
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橙がかった赤い実がたくさん落ちていたので見上げてみると

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ウラジロノキ(バラ科
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ナツハゼ(ツツジ科)

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コバノミツバツツジツツジ科)
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湖東③ 湖東三山 百済寺

近江最古札とあるから、今は天台宗に属しているが比叡山延暦寺よりも古い。登りは石段の参道を歩いたが、下りのなだら坂という道の周囲は、石垣で組まれた平地がいたるところにあり、信長の焼き討ちに会うまでは一千坊と言われた寺院だったことがわかる。ただ、国史跡とあるから、今は、百済寺だけでなく湖東三山は全ていわゆる寺院ではない(僧侶は一人も見かけなかった)。

朝早く歩いたので意識しなかったが、人には出会っていなかったように思う。

 

庭園の上部に展望部があり、湖東平野と周辺の山々の広がりの向こうに比叡山が見える。春分秋分の日の夕日は比叡山の上に沈み、さらにはその延長線上に百済(くだら)があるという。

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このお寺は上に紹介した湖国の景観に加えて、石組みの参道や、周囲の木々の雰囲気などがすごくよかったものの、最も驚いたのが本堂の本尊の十一面観音(奥におられてみえない)の両脇におられる脇仏だった。

 

如意輪観音

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聖観音
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おそらく多くの文面で紹介されているだろうが、久々にいい仏様に出逢った

 

西明寺の本尊は薬師如来で脇仏は日光、月光菩薩

金剛輪寺の本尊は聖観音菩薩で脇仏は不動明王毘沙門天

 

すべて本尊は数十年に一度の開帳時以外は見ることができない

 

庭園

この一段上に展望部がある

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仁王門

西明寺金剛輪寺は二天門だがここは仁王様がおられるので

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金剛像
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力士像
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金堂前の石段と正面の石垣

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金堂
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金堂脇の千年菩提樹

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ボダイジュの実

シナノキと同じ
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金堂脇のミツマタ
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ミツマタジンチョウゲ科)

ミツマタが多い

植栽もしているようだ

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ヤブコウジサクラソウ科)
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ヤブツバキ(ツバキ科)

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ヤマザクラバラ科
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湖東② 湖東三山 金剛輪寺

湖東三山は北から  西明寺金剛輪寺百済寺  と並んでいる

西明寺はほとんど歩かず本堂へ行けるが、金剛輪寺百済寺は参道を少し登ることになる

 

見事な庭園があり、書院を取り囲むように桃山時代、江戸初期、江戸後期の三期に作られている

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以下は庭園に植栽

リンドウ(リンドウ科)

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マンリョウサクラソウ科、ヤブコウジ科)
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センリョウ(センリョウ科)

新分類体系でなぜマンリョウだけがサクラソウ科なのかよくわからない

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ノコンギク(キク科)

ノコンギクだろうが園芸かかっているのかもしれない
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フジバカマ(キク科)
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ツワブキ(キク科)
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最も下の総門  黒門

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赤門
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書院や庭園の入り口の白門
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参道は二ヶ所カギ型に曲がっている
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参道には石仏が並べられている
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ヤブコウジヤブコウジ科)
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サンショウソウ(イラクサ科)
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金堂前の二天門の力士像

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金堂
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三重塔
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相輪
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三重塔の少し手前に大木があり、葉をアップしてみたがわからなかった

後で、ああそうか!とわかることになる

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この木はボダイジュ(菩提樹)だろう

日本に自生しているシナノキと同じ仲間だが、シューベルトのヨーロッパボダイジュ(シナノキ科)やインドの釈迦が悟りを開いた際のボダイジュ(クワ科)とは異なる

仏教がインドから中国へ入ってきた際、熱帯性のボダイジュは育たず、葉のよく似たこのボダイジュを植えたようだ

 

湖東① 湖東三山 西明寺

琵琶湖の周囲の中で湖東の多賀から八日市の間、川で言えば芹川から愛知川の間だけ地理感がない。ずいぶんと若い頃に湖東三山へ行った覚えはあるが、西明寺は覚えがあるが他は覚えていない。一度ゆっくり湖東を廻ることにした。

 

国宝の本堂と三重塔

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あと二、三週間で見事な紅葉になるとは思うが

そのかわり静寂の中でゆっくりと境内を巡ることができる
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この寺は苔の多い寺で、雨季であれば見事かと思う

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三山の中でこの寺だけ行った覚えがあるのは秋に桜が咲いていたからである

今回も小ぶりではあるがたくさん咲いていた

不断の桜

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センリョウ(センリョウ科)

園芸種
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モチノキ(モチノキ科)かモッコク(モッコク科)かと思う大木
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金堂前の二天門

手前右に夫婦杉がある
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夫婦杉

右二本が夫婦杉で左に出ているのは子供の杉

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ショウジョウソウ

かなり特徴的な野草に出逢ったが、どこかで見たような感じはする。ただ、トウダイグサ科だろうとはすぐわかったので、調べてみたら…ショウジョウソウとあった。猩猩は伝説のサルの妖怪が酒を飲んで赤い顔をしている意味だが、猩猩寺のタヌキ囃子で有名な言葉だ。

 

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赤い部分は苞葉

花は中心の部分だが実になっている
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これはショウジョウソウだが、茎が木質化したものがあり、日本語名はショウジョウボクというが、一般にはポインセチア…という。なるほど!

シャクチリソバ

川沿いの斜面に一面に白い花が広がっていて、遠目には春のシャクの花のような感じに見えるが、近づいてみるとソバの花だった。よく見るソバと何か少し感じが違うので、調べてみたら…シャクチリソバだった。

 

川沿いの斜面に一面に咲く

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シャクチリソバ(タデ科
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栽培のソバやダッタンソバが一年草なのに対して、根茎でも増えるため宿根蕎麦とも呼ばれる。

これだけ広がっているのを見ると、もともと薬用とあるが食用にはどうなのかと思ってしまう。

 

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キャラメルの香り

我が家にはカツラの木が植えてあって、毎年秋のささやかな楽しみの一つとして、カツラが黄葉するときのキャラメルのような芳香を楽しみにしている。今年の黄葉はまだ早いが、今日訪れた公園のカツラがあたり一面に香りを放っていて、早くも甘い香りを楽しむことができた。10本くらいのカツラが植栽されていて、今年の台風や酷暑で痛めつけられたからか、早くも黄葉が進んでいた。これだけたくさんのカツラが一斉に香りを放つところは初めて訪れた。

 

カツラ(カツラ科)

植栽

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残念ながらキャラメルの香りは届けられない
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渓流沿いのカツラ

自然植生

これはかなりの大木

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希少種

絶滅危惧種という言葉が使われるようになって久しいが、多くの生物にとってますます生育環境は狭められている。地域の山々だけでなく、伊吹山のお花畑や尾瀬の湿原ですら獣害等で植生が脅かされるようになってきているが、反面、探してみると意外にも希少種が残っていることも多い。

 

場所、時期は明記しない。

 

デンジソウ(シダ植物デンジソウ科)

クローバーの形をしたシダ

田の字…草

かつては水田に普通にあったが今ではまずない

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イヌスギナ(シダ植物トクサ科)

ツクシ誰の子スギナの子…

スギナの胞子嚢穂が胞子茎に着く(ツクシのこと)のに対して

イヌスギナは栄養茎の先端に着く

関東や長野より北部に分布し近畿ではここのみ
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ミズワラビ(シダ植物ホウライシダ科)

シダとしては珍しい水草

本州中部以南に分布

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ナベナ(マツムシソウ科)

2メートルくらいになる越年草

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シソクサ(オオバコ科)

シソの匂いがする

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ウシタキソウ(アカバナ科

ミズタマソウの仲間
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カツラカワアザミ(キク科)

安曇川上流部に分布するアザミ

希少種というより固有種に当たるかもしれない

食害等でかなり少なくなっている

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秋の野草 ③

高島市今津町深清水

 

オグルマ(キク科)

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ベニシジミとオグルマ
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ゲンノショウコフウロソウ科

紅と白

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カナムグラ(アサ科)
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ハナタデ(タデ科
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ツリガネニンジン(キキョウ科)
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ヤブツルアズキマメ科

クマバチ
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ナンテンハギ(マメ科

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葉がナンテンに似るがフタバハギともいう
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オグルマとマルバルコウソウ

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イヌタデタデ科
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アキカラマツ(キンポウゲ科
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ミゾソバタデ科
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エノコログサ(イネ科)
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ツルボ(キジカクシ科)

なぜか開花時期が遅れている
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キツネノマゴ(キツネノマゴ科)
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マツヨイグサアカバナ科

夜行性の蛾を呼ぶための蛍光色

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クコ(ナス科)
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野草ではなく木本に入るが
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ツユクサツユクサ科)

ツユクサは時期を少しずらすことが多いとはいえよく見ると、ニリンソウである

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ヨウシュヤマゴボウヤマゴボウ科)
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セイタカアワダチソウ(キク科)
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ママコノシリヌグイタデ科
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ママコノシリヌグイの葉柄が葉の端から出ているのに対して、

イシミカワの葉柄は葉の少し内側に寄ったところに着く

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秋の野草②

長浜市浅井町にて

 

オオオナモミ(キク科)

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オオオナモミマルバルコウソウ

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ホソアオゲイトウヒユ科

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ムラサキアオゲイトウヒユ科

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カラスノゴマアオイ科

雨上がりで花は開いていない

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チョウジタデアカバナ科

湿地や水田に多い植物

真っ赤に紅葉する

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アキノノギクとマルバルコウソウ

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エノコログサマルバルコウソウ

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アキノノギク(キク科)

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この花はなんともいい色をしている

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セイタカアワダチソウ(キク科)

この時期は風情がある

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ホシアサガオヒルガオ科)

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